教育年報1956年(S31)-041/73page

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第八節 文化財の指定と保護をどう行ったか
一、本県の文化財
総件数二〇七、うち国指定九〇件、県
指定一一七件、そのデーターは次表のと
おりで、各郡市に分布し、会津・石城が
最も多い。

表(一)  文化財指定物件

  国宝 重要文化財 記念物
信夫 3 15 3 1 13
伊達 0 2 2 1 5
安達 0 3 4 6 13
安積 2 5 4 5 16
岩瀬 1 2 5 0 8
南会津 0 8 2 2 7
北会津 4 6 7 0 17
耶麻 3 8 1 2 14
両沼 1 17 3 1 2 24
西白河 0 3 3 3 9
東白川 1 2 0 5 8
石川 1 3 1 2 7
田村 1 3 3 2 9
石城 1 8 13 5 7 34
双葉 0 3 1 4 8
相馬 0 5 4 6 15
全区域     1   1
2 41 69 47 48 207

このうち本年度は次の四件が新たに国の指定になった。
表(二)  新指定物件(国指定)

指定 種別 名称 員数 所有者所在地 指定年月日
重要文化財 彫刻 木心乾漆虚空蔵菩薩坐像 一身 常磐市西郷能満寺 31.6.28
工芸 赤糸威鎧残■ 一括 棚倉町馬場都々告別神社 (未告示)
天然記念物   尾瀬   南会津郡桧枝岐村 31.8.9
史跡   桜井古墳   原町市桜井 31.11.7

二、国庫補助
国庫の補助をうけて修理又は保存施設を行ったものは次のとおりである。
表(三)  修理物件

種別 名称 工事内容 国庫補助額 所在地
国宝 白水阿弥陀堂 屋根替外 333千円 内郷市
重要文化財 紙本墨書塔寺八幡宮長帳 表装替 266 会津坂下町
名勝 会津松平氏庭園 保存施設 100 会津若松市
天然記念物 馬場桜 60 安達郡大玉村

三、無形文化財の調査
 全県下にわたり進捗中で、このうち二本松町の田植踊は全国郷土芸能大会に参加し
て好評をうけ、十一月二十四日には平市において県下郷土芸能大会を行った。参加団
体次のとおり

名称 所在地
石城ジャンガラ念仏 石城郡好間村小各作青年会
大国魂神社のやまと舞 平市管波大国魂神社氏子
石城風流獅子 内郷市白水青年会
会津大念仏 喜多方市小沼会津大念仏摂取講
白山寺自奉楽 石川郡大東村上小山田自奉楽保存会
日吉神社御浜下り大祭奉納芸能 相馬郡鹿島町真野日吉神社
御宝殿熊野の田楽 勿来市錦町熊野神社
諏訪神社の獅子神楽 平市上平窪青年会
文部省芸術祭参加全国郷土芸能大会出場
七福神と田植踊 二本松町石井郷土芸能保存会
文部省芸術祭参加  全国郷土芸能大会出場


四、文化財の火災防止
 延暦寺講堂の炎上があり文化財の火災
防止については国家消防行・文化財保護
委員会より再三の注意を漢起している。,
一方文化財の管理責任を明かにする指導
を行い、郡山の開成山は郡山市に管理団
体を指定し、須賀川の牡丹団は法人とし
て新しく発足した。叉郡山市においては
市条例を公布して文化財保護に力を注ぐ
ことになったのも注目すべき例である。


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