教育年報1956年(S31)-042/73page

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第九節 新生活運協議会の事業はどのようなも
    のであったか
 それ以前から、新生活運動についての
強い動きがないわけではなかったのだ
が、県新生活運動協議会が誕生したの
は、三十一年九月五月である。
 この運動が、より広く、より深く進め
られるため、その協議会の構成、運動方
針、事業等については、左の如く定めら
れた。
一、構成
福島県婦人団体連合会
福島県連合青年会
福島県公民館連絡協議会
公衆衛生協会福島県支部
福島県食生活改善連絡協議会
福島県農村粉食加工技術協会
福島県青少年問題協議会
福島県町村会
福島県町村議会議長会
福島市長会
福島県市議会議長会
福島県教育委員会
福島県市町村教育委員会連絡協議会
福島県議会
福島県
県関係課 総務部  秘書課
     〃    文書広報課
〃    地方課
経済部  農業改良課
〃    農政課
〃    農業協同組合課
厚生部  医務課
〃    薬務課
〃    公衆衛生課
〃    婦人児童課
教育委員会社会教育課
二、役 員
会 長 大竹作摩 県知事
副会長 栗村虎雄 福島県教育委員会
          教育長
〃   小針ヨネ 福島県婦人団体連
          合会長
監 事 宗像 徳弥 福島県町村会長
〃   小野田儀己 福島県農村粉食加
          工技術協会長
〃   蜂谷貞三 福島県公民館連絡
          協議会長
三、本年度の主なる事業
(一) 新生活指定地区の設定とその育成
(二) 指導者養成研修会(特に婦人と青年
  を対象にして)
(三) 研究発表ならびに展示会(青年と婦
  人を対象にして地区予選および県の大
  会)
四、昭和三十一年度の事業
1 指定地区育成

指定地区名 おもな実践課題 特に効果のあった具体例
西白河郡西郷村 合理的な食生活改善事業の推進
(特に栄養食)
自家製造のみそ、および漬物等に現在最も不足している「カルシウム」の強化を全村五ケ年計画で実施し、このために農繁期後の疲労その他の疾病が逐次減少しつつある。
福島市 越冬こん虫駆除 越冬こん虫駆除については、地区一斉にサナギ取りに重点をおきコンクールにより実施した。地区住民が共同作業で行ったことにより、今まで不完全であった便所水汲取口の改善、修理等放任され勝ちであった個所が次々と改善されたことと、小中学生の参加者も多く校外活動の生きた教材としても効果があった。この事業を機として毎年十一月と三月の二回定期時に実施しようという地区民との間に申し合わせもでき、こん虫等は逐次減少しつつある。
平市 農家のすまいの改善 ○旧来の便所の簡易改造が普及した。
◎気持のよい便所の手拭かけの普及したこと。
○台所の改善設計書を作り年次計画で逐次改善に着手した。
会津高田町 環境衛生特に飲料水
施設の改善について
○松坂部落中心地から十四キロ離れた山間辺地で全戸流れ水を使用―は区長を中心に今後年次計画により飲料水施設を改善してゆくことを部落一致して申し合わせた。とりあえず簡易ろ過装置を設置することにした。
○関根部落は自力で共同の簡易水道(動力)を設置することにした。
東和村 成人の意識の改造
―因習の打破―
推進委員六三部落に七五六名を委嘱して新生活運動推進の必要性を認識させることと平行して因習の打破を目ざして、まず旧正月の短縮を実施に移した。
○旧来十四日の長い間戸お互に飲食についやしていたのを一週間にする運動をおこしたこと。
○これについて婦人が立ち上り、先頭切って啓発しているので相当の成果が期待されている。
○第一年度は六〇%を目途として三カ年後は一,○○%を目途にすすめている。

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