教育年報1957年(S32)-006/71page
第三節市町村教育委員会事務局職員研修会を
どのように進めたか
一 実態調査にみる市町村教育委員
会運営の実情
新法による市町村教育委員会運営の実
態について各委員会に対し訪問、調査用
紙等による方法をあわせ用いたがその結
果の概要はつぎのとおりである。
(1) 委員会事務局の人的構成について
○市町村委員会の事務局の職員組織は
著しく弱体であり、法二十三条に示さ
れた委員会の職務権限を遂行するにじ
ゅうぶんとはいわれない。
ことに小規模町村の場合、教育長の
ほか専任職員がおらないという極端な
場合が割合に多い。
○増員できない主な理由は
(イ) 財政上
(ロ) 町村民、町当局の理解不足
(ハ) 地財法適用町村の事務局人員縮少
計画等である。
(2) 教育委員、教育長の報酬について
○全般として委員報酬は低下してきて
おり市町村教育行政上の一問題となっ
てきている。
ことに日額制が目立ってきている。
○教育長報酬も新法施行にともない変
動をみたが、国が地方交付税交付金積
算の基礎額にまで到達していない市町
村が多くみられる。
(3) 条例、規則等の制定状況について
○条例、規則も大規模の委員会におい
てはかなり整備されているが小規模町