教育年報1957年(S32)-014/71page
われる。
四 研究学校の研究成果
昭和三十二年度における研究学校は
「別表二」のとおりである。
本年度は、県財政の関係上、一出張所
管内一校に減ずるのやむなきにいたった
ので、県教育の重要なる課題解決に県教
育水準向上のため、事務局において研究
主題を設定し、各出張所にこのうちから
適宜選定せしめるという方式によって、
研究学校を決定した。
なお、両付属に研究を委託したほか、
高等学校には県下五地区に一校宛いづれ
も県高校教育の重要な課題についての研
究をお願いした。
いづれの学校も、全職員協力一致、地
域社会の後援と本庁ならびに出張所の指
導のもとにりっぱな成果をおさめた。こ
の研究の成果はそれぞれ発表会をもって
各管内はもちろん、県全体に発表されて
いる。
昨年度の研究学校の報告書は、予算の
つごうにより集録を出すことができなか
ったので、教育委員会月報に分割掲載し
県内各学校に紹介しその利用をはかっ
た。
各学校の研究が、本県教育水準の向上
に大きく貢献したばかりでなく、研究体
制強化の中核として大きな役割を果し
た。
五 高等学校職員の協同研究
本年度における高等学校職員の協同研
究実施校は「別表三」のとおりであっ
て、各学校とも現場に即した重要問題を
とらえて真摯な研究を続け、これをまと
めあげて教育実績の向上に努力したこと
は喜びにたえない。
六 助教諭講習会
教育経験の浅いものあるいは資格の低
いものの資質向上をめざす講習の成果は
直ちに児童生徒の学力向上、生活指導の
向上につながってくる。
本年度は県予算のつごうにより昨年同
様各郡市校長協議会と出張所の共催によ
り、各管内二か所ずつ実施したが、単位
付与をかねずに実施したところが多かっ
た。
七 手びき書の作成
本年度の努力事項の一つである学力の
充実をはかるため「小学校授業の進め方
を本庁および出張所の指導係全員の分担
執筆によって完成した。
A五版二五六頁(実費一三〇円)六〇
〇〇部印刷して、小学校はもちろん、中
学校・高等学校にも頒布した。
八 小中学校長会の自主的な協同研
究
小・中学校長会が全く自主的に、その組
織をとおして共同研究を行ってつぎの研
究物をまとめた。
○小学校長会「学力を向上させるための
学習・行動の評価はいかにあるべき
か」
○中学校長会「科学教育の振興」
九 高等学校校長代理研修会
管理職としての校長代理の研修と指導
能力を高めるため研修会を開催し「学校
教育指導上の努力事項」の四項目につい
て研究協議を行った。さらにこの研究を
各地区ごとに引続き行って研究をまとめ
これを本庁に報告、さらに本庁において
検討を加えて、高等学校経営の手びき書
を作成して頒布の予定である。
別表一 研究会・講習会の開催状況
月別 会名 開催地 会期 参加人員 五 県社会科研究会総会 福島 一日 二〇〇名 改訂中学校職業・家庭科学習指導要領伝達講習会 各館内一か所 一日 各会場五〇名 六 音楽講習会(高等学校) 福島 一日 四〇名 東北地区国語教育研究協議会 福大付小・中 二日 四〇〇名 数学科指導法研究会 福島 二日 一〇〇名 県理科研究会(実技講習会) 福島二中 一日 五〇名 県図画工作教育研究会 郡山市金透小 一日 八〇〇名 県北地区社会科学習指導法研究会 川俣町福田小・中 一日 三〇〇名 放送教育研究会東北大会 会津若松市 二日 四〇〇名 七 生活指導研究協議会(高等学校) 福島女高 二日 一四〇名 理科教育実技講習会(高等学校) 福島 一日 一〇〇名 東北地区定時制教育研究協議会 平・常磐 三日 七〇名 八 中学校職業家庭科実技講習会 磐城農校
会津工高四日 六〇名
五〇名九 高等学校定時制学習指導法研究会 安達高大平分校
小野高平田分校一日 各五〇名 小・中学校音楽祭県大会第一部(合唱) 郡山市 一日 小中学校教員
生徒児童
一、〇〇〇名十 山村教育研究会 石川、岩瀬、耶麻 一日 各一〇〇名