教育年報1957年(S32)-024/71page
よび実践の目標・方法等の大綱を示し、
また「努力事項設定の参考」として、具
体的な着眼点をつぎの項目によって示し
た。
1 道徳教育
2 学級児童会、ホーム・ルーム
3 学校児童会・生徒会
4 クラブ活動
5 個人指導
6 校外指導
二、生活指導関係通達
昭和三十二年度における生活指導に関
する教育長通達は、つぎのとおりであ
る。
○修学旅行、遠足等における乗りものの
利用について(32・4・25)
○夏期休業中における児童生徒の指導お
よび学校の管理について(32・7・9)
○有機燐製剤の危害防止について(32・
7・9)
○夏期防犯月間の実施にともなう「子ど
も音楽会」の開催について(県警察本
部と共催) (32・7・18)
三、研究学校の指定
昭和三十二年度県教委指定研究学校の
うち、生活指導関係の指定校はつぎの五
校(小2・中2・高1)である。なお、
それぞれの研究主題のもとに研究をすす
め、その成果は、発表会を開催し、また
研究録としてまとめるなどすでに公表さ
れている。
○「児童活動の調和的指導をめざす教科
以外の活動の研究」郡山市立芳山小学校
○「小学校における生活指導はどうある
べきか」石川郡石川町立石川小学校
○「生徒活動の調和的指導をめざす特別
教育活動の研究」耶麻郡西会津町立野沢中学校
○「指導の場を生かした道徳教育の研
究」双葉郡浪江町幾世橋中学校
○「ホーム・ルーム運営の研究」県立安達高等学校
四、生徒指導主事の設置
つぎの設置要項により生徒指導主事を
設置して、生活指導の徹底と向上をはか
った。これは、全国的にも他に例のない
ものであり注目ざれたが、その業績は各
方面かち、きわめて高く評価され、この
制度の確立と推進がいっそう強く要望さ
れるに至っている。
◇生徒指導主事設置要項
(一) 生徒指導主事の性格
1)高等学校における生徒指導の改善
向上を期するため生徒指導をつかさ
どり、要請に応じ他の学校の生徒指
導について助言する。
2)県下五地区に各一名設置し高等学
校教諭をもってあてる。設置学校は
必要により交替することとし当初つ
ぎの学校におく。
県北-福島女子高等学校
県南-郡山工業〃
会津-会津女子高等学校
石城-磐城〃
相馬-相馬〃
3)実験研究のため所属学校の生徒指
導を強化し、その成果を発表する。
(ニ) 生徒指導主事の活動
1) 研究協議会の指導
2) 学校訪問による指導
3) 研究物の作成・資料・情報の交換
配付
4) 校外補導の指導援助
五、研究会
生活指導に関し教職員を対象とした研
究会の主なものは、つぎのとおりであ
る。
◎東日本生活指導研究協議会
文部省主催のものであるが、本県から
は、小・中学校校長・教諭・指導主事等
十五名が参加した。
○会期 六月十一日〜十四日.
○会場 新潟市新潟大学・新潟市立寄居中学校
◎高等学校生活指導研究協議会
主催 県教委事務局
会期 七月六日(土)七日(日)
会場 福島女子高等学校
参加者 各高等学校および部、各ニ名以
内
(1) 全体会
○生徒指導について-学校教育課
○東日本生活指導研究協議会報告-生
徒指導主事
○研究報告(家庭環境の評定尺度につ
いて)-(県南)生徒指導主事
(2)部会
第一部会 カウンセリングばどのよう
にすべきか。
第二部会 生徒理解のためにはどのよ
うな方法がよいか。
第三部会 夜間高校における生徒指導
はどうすればよいか。
第四部会 純潔教育はどのようにすべ
きか。
第五部会 ホーム・ルームの指導はど
うすればよいか
(3)講演
「純潔教育について」
東京教育大学助教授 井坂行男氏
◎研究学校発表会
生活指導に関する研究学校の研究発表
会に際し、その方部の教職員の参集をも
とめ、実際指導の参観ならびに研究協議
を実施した。
六、手びき書の刊行
中学校・高等学校におけるホーム・ル
ーム担任の必携書とし、また小学校学級
担任の生活指導学級経営の参考書となる
よう「ホーム・ルーム担任の手びき」
(A5版二三〇頁)を学校教育課におい
て編集し刊行した(33年2月)
七、関係機関との協力
○児童福祉週間行事の実施について
五月五日〜五月十一日