教育年報1957年(S32)-038/71page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

キャンプ生活をとおして実施し、特に女

子活動の振興をはかるため積慶寮におい

て(9月25〜28日)三泊四日の女子青年

指導者講習会を実施した。なお県連青と

の共催で中央青年団講習会(8月8〜10

日)を積慶寮で、県下青年問題研究集会

(1月9〜11日)を婦人会館で開催し

た。

 第十一回県下青年産業研究発表大会

 働く青年たちの生産学習の振興をはか

るため例年のとおり本大会を二月十・十

一の両日県立福島農高校で開催、

 それが地域社会にどう発展したか。

 県が行ったこのような事業は地域社会

にどう発展したろうか。現在青年学級は

各市町村に開設され、その数五八二、学

級生数三四、二五二人(男一八、八九五

人、女一五、二八九人)(三二、三、三

一日現在)となっているが、実際の運営

に当っては、施設・設備、教具・教材の

面、指導者の面、学習内容の面と幾多の

問題をもっている。こうした現状を少し

でも改善しながら、働く青少年に真に役

立つ力あるものにしようと、各都市の

地公連が中心になって、青年学級研究集

会・運営研究会・青年学級大会・青少年

教育研究集会などがもたれ、それが各市

町村にまで拡大された。そのため従来の

ゆき方に相当強い反省がみられ、教養主

義的な一斉授業の形態から、青年の生活

と地域の産業経済に結びついた職業教育

を主にした方向へ新たな工夫が加えられ

つつある。

 また、青少年の自主的な集団である青

少年団体においては、各郡市団体ごとに

指導者講習会・研修会・青年問題研究集

会がもたれ、これまでの団体活動に対す

る批判と検討が加えられ、お祭り的な総

花的な行事中心のゆき方から、自分たち

の生活をたかめていくために、自分たち

をとりまく家庭的・社会的な環境を自ら

の手によって改善していくための学習活

動が、グループやサークル活動をとおし

て盛んに行われつつある。特にサイクリ

ング、キャンプ、ハイキングなどの野外

活動への関心が高まった。蚕業研究発表

地方大会は、新生活運動協会からの助成

があったためにもよると思われるが、県

下二八か所で開かれ参加者数約一、五〇

〇(うち発表者五六〇)という例年にみ

られないものがあった。

 こうしたほかに青年たちの県組織であ

る県連青は、県下青年体育文化祭・弁論

・討論大会.青年大会・青研集会など、

自らの手によって開くなど地についた活

動がすすめられた。

 残された問題は何か

 最近青少年指導の重要性がよく認識さ

れ、各市町村においても、いろいろ施策

が講じられるようになった。しかし県に

おいても市町村においてもけっして満足

すべき段階ではない。否、その重要性に

かんがみ、もっともっと本質的な施策が

積極的に講じられなければならないよう

に思われる。例えば、

 青少年をとりまく社会環境の整備に

は、もっとも腰をいれなければならない

し、児童会館とか博物館・公民館・図書

館・児童遊園地・青少年の家、教育キャ

ンプ場など、青少年のための恒久的な施

設・設備や教具教材の整備充実には、も

っともっと計画的な施策が講じられる必

要がある。

 また、青年学級とか定時制高校・通信

教育など働く青少年のための教育機関の

再検討など、本質的に解決をせまられて

いる問題が山積しているように思われ

る。

 これらの問題については県や市町村の

教育行政の立場から充分考えられなけれ

ばならない問題ではあるが、一面一般行

政の面からも充分考慮されなければなら

ない問題のように思われる。

 こうした問題のほかに、自主的な青少

年団に対する指導助言への工夫・少年教

育の問題・問題青少年の保護育成の問題

・未組織青少年の指導など今後努力せね

ばならない問題がたくさんある。

 以上のような残された問題といかにと

りくむかが来年度の大きな課題である。

昭和三十二年度 重点を置く事業計画とその実施状況の概要

社会教育
指導者の養成
計  画  概  要 実  施  状  況 
○青年学級研究集会 県下四か所 
会津 5月8〜10日2泊3日 積慶寮
対象 
青年学級主事、講師、講師補佐、公民館職員
県南 5月14〜16日 〃  日和田町公民館 
内容 
青年学級の学習内容と方法
浜   5月21日    〃  久之浜町 
○青年指導者講習会 県北 5月27〜29日 〃  岩代町小浜公民館 
対象 
青年団体リーダー
県下四か所 
県南 7月16〜18日2泊3日 玉川村
内容 
教育キャンプ
会津 7月22〜24日 〃   押立
○中央青年団指導者講習会 県北 7月27〜29日 〃   土湯 
対象 
郡市団体のりーダー
浜   8月2〜4日   〃   鹿島町 
内容 
青年団の諸問題
県連青との共催 
○女子青年指導者講習会     8月8〜10        積慶寮 
対象 
女子青年
積慶寮
内容 
女子活動の内容と方法
    9月24〜27日 3泊4日

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

Copyright (C) 2000-2001 Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。