教育年報1957年(S32)-041/71page
てすぐれたものの発見と、指導助言の
機会たらしめるため、つぎの行事をも
った。
1 第十一回県綜合美術展
会津若松市教委との共催。五五二
点の応募。十日間の会期。鑑賞入場
者二○、○○○名。
2 県美展巡回展
入選作品を中心として一四〇点を
もって、二本松町教委、三春町教委
の協力を得て巡回展を両町に開い
た。
美術愛好者の両町の関係者はもち
ろん、一般近郊町村民のたくさんの
参観者を吸収して好評であった。
3 第十回県文学賞
県内の文学にたずさわる人たち
の、一つの道標となってきた県文学
賞は、今年は八十九点。
それに附随して青少年の文学活動
をもりあげるねらいの“青少年文学
奨励賞”に二十一点が応募された。
後者の伸びが思うようでないのが
残念。
4 県合唱コンクール
全国的に名を高めている県内合唱
団体の年一度の合唱祭典は、原町市
で行い、五十団体二千人の参加があ
った。
審査員、建部有典(山形大)
坂本良隆(島根大)山根一夫(関東合唱連盟)
なお、東北地区合唱コンクールは
福島市で、山田和男らの審査で行わ
れた。
5 第十一回県演劇コンクール
東京、静岡とならんで活発に県演
劇界の動きは、年々質量ともに隆盛
をみている。
高校の予選に参加したもの四十校
郡山市の県大会参加数二十団体。
平井博(福大)杉山誠、中村美代子
町田裕(以上俳優座)の審査員各位
の指導助言がそれぞれの団体に興え
られた。講評としてあげられた点
は、
1 商業演劇の模倣とならぬよう
2 脚本選定には注意
3 装置・照明・効果の研究
(2) 特に盛んになりつつある青少年の演
劇活動を一層正しく発展させるために
は、指導者の養成と、研究発表会とそ
の実施指導が必要と考え、つぎの二つ
の集会をもった。
1 青少年指導者講習会
文部省、俳優座との共催により、
飯坂町で開催、参加者一四〇名。
“青年演劇のあり方”についての理
論と実技の講習会。
北条明直(文部省)田中千禾夫、
千田是也、阿部広治(俳優座)の指導。
2 青少年演劇研究発表会
県内の三つの青少年演劇団体に研究
を委嘱し、それらの発表をかねて研究
会を三市町で開催。県内すみずみまで
正しい演劇活動の浸透をねがい、指導
者の養成とをかねてねらいとした。
参加団体 集会者
白河市 四 七○○
喜多方市 三 五〇〇
浪江町 七 一、○○○
(3) 創作活動を奨める一方、よい芸術に
ふれる機会を提供することも、芸術文
化行政のうえでは忘れられてはならな
い。
それが芸術を作る人たちには、一層
の刺激となり、みる人たちには一層の
理解を深め、ともどもに県内芸術界の
振興向上に力となるからである。
そのために行ったものをあげてお
く。
1 ユネスコ世界名画複製巡回展(浮世
絵・及べルシア画)
白河市、会津若松市、三春町、
常磐市、磐城市
2 FMC混声合唱団移動公演会
平市
3 俳優座公演“タルチュフ”
福島市
4 三期会県内巡回公演“明日を紡ぐ娘
たち”
白河市、郡山市、本宮町、福島市、
常磐市
5 文学座公演“鹿鳴館”(民友社と共
催)」
福島市
6 明治・大正・昭和三代名作美術展
(文部省、福島市と共催)
福島市
(4) 芸術関係の資料として次の印刷配付
を行った。
1 青年演劇
青年演劇を作りあげるための基本的
な事項と、青年の手になる創作脚本二
篇とを収めたもの。五五頁五○○部
2 県文学集(第五集)
三十二年度県文学賞受賞作品を中心
として収めたもの。六八頁五〇〇部
昭和三十二年度 重点を置く事業計画とその実施状況の概要
社会教育
指導者
の養成計 画 概 要 実 施 状 況 〇青少年演劇指導者講習会 文部省、劇団俳優座との共催 対象
青年・一般・教員婦人会館 6月13日〜14日 内容
青年演劇を中心とした素人演劇活動
の正しい在り方を修得するため、参加者 一六〇名 ○青少年演劇研究発表会 開催地教委、県演劇協議会との共催 対象
青年白河市33年2月15日
参加者 八○○名内容
青年演劇の上演と基本的な演劇の
組み上げ方の研究会喜多方市 2月16日〜17日