教育年報1957年(S32)-051/71page
合して「学校剣道」の名称で体育の学習
内容の一つとして実施してよいことにな
った。学習の方法としては、指導者や用
具について無理なく実施できる場合、年
間中学校で六時間、高校で九時間の時間
配当が考えられ、正課時においては、体
育教員が指導にあたることになった。し
かしながら戦後空白時代の影響が大き
く、指導者に研修の機会をあたえなけれ
ば、ただちに学習指導に役立てるわけに
いかないので左記により伝達講習会を県
内五か所において実施した。
期日・会場
十一月三日 郡山市
十一月十七日 会津若松市
十一月二十三日 平市
十一月二十四日 相馬市
十二月一日 福島市
講師(各会場保体課一名、県剣連二名)
県教委事務局保体課長 鈴木勝枝
〃 指導主事 鈴木善兵衛
〃 主事 深井二二
県剣道連盟理事長 小島亀太郎
県立会津短期大学 和田晋
福島市立笹谷中学校長 伊藤良策
県立会津高等学校教諭 好川忠
参加者 五会場総数 三〇二名
日程
9.00 10.30 12.00 12.40 15.30 16.00
日 受付 開講式 講義 講義 昼食 実技 閉講式 1学校剣道の性格 1指導目標と内容 2指導と管理 2規則と審判法
五 冬季学校体育実技講習会
期日 昭和三十三年一月十八・十九日
場所 安達郡二本松町岳スキー場
講師 福島大学学芸学部 菊池哲男
〃 佐藤克已
県教委事務局保体課長 鈴木勝枝
指導主事 鈴木善兵衛
参加者 小・中・高校教員約 五〇名
(主としてスキー初心者)
六 研究指定校一覧
○双葉郡広野小学校
1 学習指導法の改善
2 教科外活動の促進
○東白川郡常豊小学校
1 保健体育環境の整備
○須賀川市須賀川第一小学校
1 段階的指導法について
2 体育施設の充実
○会津若松市日新小学校
1 基礎調査に基く学習指導
○磐城市小名浜第一中学校
1 校内体育行事のあり方
○安積郡安積第一中学校
1 特別教育活動のあり方
2 集団行動の指導について
○原町市原町中学校
1 技能の段階的指導
2 諸調査に基く個別指導
○県立福島女子高校
1 グループ学習の方法について
七 通達による指導のおもなもの
1 中学校・高等学校における運動部の
指導について(32・6・11)
運動部の指導は(学校教育の一部とし
て生徒の正常な身体的発達を図るととも
に責任、協力、寛容、明朗などの望まし
い態度習慣の育成を目ざして行われるべ
きものであるから、いやしくも運動部に
属する生徒に暴力的な行為や不良行為等
のないよう学校における運動部について
は特に左記事項を留意ざれ、運動部の運
営が単に生徒の自主的活動に放任される
ことなく、学校教育の一部としてじゅう
ぶんな指導の行われるよう御配慮願いま
す。
記
1 運動部の活動は、学校教育活動の重
要な場であるから、校長は、生徒の自
主的活動が健全に行われるよう運動部
長や種目別の各部の担当教員などを監
督して、その指導の万全を計ること。
2 校長の特に留意すべき点
(1) 運動部の技術的なコーチを教職員
以外に求める場合には、その人の人
格が生徒に与える影響の大きいこと
を考え、教育に対して理解と識見を
そなえた人を校長の責任において委
嘱すること。
(2) 経済的な協力を先輩や後援会など
の外部から受けた場合でも、そのこ
とのために運動部の正常な運営がゆ
がめられたり、対外運動競技への参
加が強制されることのないよう配慮
すること。
(3) 運動部の先輩や後援会などが、対
外運動競技の場合に、行きすぎた激
励や応援を行って、生徒に悪い影響
を与えないように配慮すること。
(4) 生徒を対外運動競技に参加させる
場合は「学徒対外運動競技の基準」
(昭和三十二年五月十五日文初中第
二四九号文部事務次官通達)による
こと。
(5) 運動選手に対し、試験を免除した
り、採点を加減するなど、一般の生
徒と差別のある取扱いをしないこ
と。
3 運動部長の特に留意すべき点
(1) 運動部長は、種目別の各部の活動
全体について掌握し、学校全体の行
事や活動との調整を図ること。
(2) 運動部長は施設用具など選手のみ
に独占されることのないよう指導す
ること。
4 種目別の各部の担当教員の特に注意
すべき点
(1) 種目別の各部の担当教員は、単に
名目だけでなく、たえず部の活動全
体を掌握して指導監督に当ること。
(2) 生徒が運動部に入部あるいは退部
する場合は、種目別の各部の担当教
員は、本人の意志、健康などをじゅ
うぶん考慮し、ホーム・ルーム教師
や父兄とも連絡して適切な措置と指
導をすること。
(3) 運動部の運営が対外運動競技にお
ける勝利のみを目標とし、あるいは