教育年報1957年(S32)-062/71page

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閲覧者職業別調

( 昭32.4〜 昭33.3)
種   別 比較
教育委員会
事務局職員
13   13 1.1%
県 職 員 16 2 18 1.5
教    員 32 13 45 3.7
福大学芸学部 634 365 999 82.6
福大経済学部 78   78 6.4
一    般 47 10 57 4.7
820 390 1,210 100.0


閲覧図書冊数調

( 昭32.4〜 昭33.2)
区  分 比較
総  記 10   10 0.7%
哲  学 30 17 47 3.3
歴  史 32 16 48 3.3
社会科学 384 209 593 41.2
自然科学 66 35 101 7.0
工  学 3   3 0.2
産  業 14 8 22 1.5
芸  術 35 17 52 3.6
語  学 19 6 25 1.7
文  学 93 47 140 9.8
教  育 269 238 507 35.3
教育資料 35 8 43 3.0
雑  誌 26 2 28 2.0
室だけ
利用のもの
238 88 326 22.7
 計 985 453 1,438 100.0


第八章 福島県立図書館

第一節 図書館界の流れはどうなっているか

 現在の図書館界のあるべき姿と、進む

べき方向を今の館界の動向の中にとらえ

て問題点をのべてみたい。

一、図書館法、学校図書館法の制定実施

 により今や図書館は社会的存在として

 明確になり、もはや図書館という自分

 だけの穴の中でものを考えていてはや

 っていけなくなり、もっと広い立場で

 社会民衆というような全般的視野から

 図書館を見、考えていかねばならなく

 なった。即ち静的な書庫的な存在から

 動的なサービス機関になりつつあるが

 いぜんとして整理中心的態勢にあるこ

 とを反省せざるを得ない。また動的な

 サービス機関になりつつあるとしても

 一部の人々を対象とする文化センター

 的な姿になって浮き上った傾向にあ

 る。一般民衆を広く対象とするにはど

 うしたらよいか、特に不読者層への働

 きかけはどうしたらよいか。

二、図書館の規定する図書館専門職が尊

 重されない事例が多い。

  その原因は、行政当局にあることが

 多いが、図書館自らもまた墓穴を掘ら

 なかったとはいえない。それは暫定資

 格による講習があまりにも安易に走り

 便宜主義になり専門職としての内容的

 軽重が問われていることによっても明

 かである。専門職として尊重されるた

 めには、再教育、養成計画の樹立が必

 要であり、専門職としての身分の確立

 のためには法的措置が必要である。そ

 のためには関連法律とあわせて研究し

 なければならない。またこの問題につ

 いては今後専門職確立を推進していく

 ために現図書館員が日常の図書舘活動

 においてじゅうぶん実績を示すようざ

 らに一段と努力しなければならない。

三、図書館経営において資料の整理が必

 要なことは当然である。

 人手が不足がちの図書館の現状におい

 て、新しい積極的サービス、例えば、

 レファレンスサービス、民衆の間に読

 書を浸透させることを実施するために

 は、新しく人手と経費を取得するか、

 内部態勢を変革するか、いずれかの方

 法をとらなければならない。その有力

 な方法として、図書館における整理面

 を合理化し機械化して各図書館が多く

 の人手を使って各個バラバラに整理に

 あたっている現状を打開する必要があ

 る。このために国としてまたは出版界

 としてなんらかの施策、例えば印刷力

 ードの無料頒布のための予算措置をし

 て実施することがのぞましい。図書館

 界としてこの面で全国的要望を強く打



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