教育年報1962年(S37)-032/169page

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3 小中学校教職員の任用

(1) 教員の新採用について

   昭和38年度福島県公立学校教員採用選考試験は,

  例年より約1月半早め10月14日,15日,16日の3日

  間実施した。これは教員確保の施策として実施した

  のであるが,志願者数は,大学新卒者および一般採

  用志願者をあわせると,小学校232名,中学校410名

  に達した。

   新採用にあたっては,前年同様厳選して適格者を

  得る方針のもとに,身体的諸条件の審査,筆答試

  験,第1次,第2次面接を実施し,特に理数工業系

  の教員には,採用内定を,その他の教科については

  教員確保の面から採用予定の通知をし,有能者を得

  るよう努力した。

 1) なお志願者全員に一般教養,教職教養,専門教科

  について試問し,その結果により人物,健康等につ

  いて選考し,また小学校教員志願者に対しては,全

  員ピアノの実技審査を,中学校教員志願者中,図工

  音楽,体育,家庭の志願者には,実技審査をそれぞ

  れ課し,新採用方針の実現のためにつとめたことは

  当を得た措置であった。

 2) 新採用者の配置については,県下全域の教員組織

  の充実と将来の広域交流の観点から,出身郡外に採

  用することを原則とし,都市,農村,へき地と全域

  にわたり配置した。その数は小学校316名,中学校

  270名におよんだ。

 3) 新採用で特に本年は大学卒業者の教育界就職への

  低調性にかんがみ,本県としては,児童生徒の学力

  向上と高等学校生徒急増対策として必要な教員の確

  保方針を定め,これが目的達成に努めた。しかし小

  中の現職教員中より高校への転出の補充として,理

  科,数学,英語,女子体育の採用要望が強く,この

  対策として小学校課程の副免の資格者を中学校にま

  わしたが,完全に要望をみたすことはできない実状

  であった。

 4) また,休暇休職の補充教員として,相当期間教職

  経験をもったもののうち,免許状の科目等を勘案し

  て本採用にした。

4 校長の新採用について

 本年度の校長採用志願者は444名で昨年度より13名増

となっている。そのうち新校長としく抜くき採用された

ものは,小学校44名,中学校21名で昨年の66名のそれと

比較すると1名の減である。

 校長の新採用については,資格,人物,健康等につい

て慎重に選考し,特にへき地または,農山村の経験を有

する者から選考するという方針のもとに,また採用にあ

たっては,その地域に居住し,校長職に専念できるもの

2 図 中学校教員配当

中学校教員配当


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