教育年報1962年(S37)-151/169page
福島県立図書館図書選定委員名簿 (昭和37年4月1日現在 五十音順)
氏名 住所 職業 電話 太田美恵子 福島市松浪町60の3 無職 (呼)2852 君島貞男 〃 春日町若草アパート15号 福島大学学芸学部助教授 2141(代) 木村義光 信夫郡飯坂町平野 福島県立福島工業高等学校教諭 4728 工藤正悟 福島市浜田町84 福島大学学芸学部助教授 2141(代) 下山政一 〃 御山町57 福島市立福島第一小学校教諭 2958 新開ゆり子 〃 渡利七社宮30 無職 (呼)3086 宮島宏志郎 〃 曾根田74 福島大学経済学部講師 2141(代) 八島喜右エ門 〃 泉乙天堂10 福島県機械開発株式会社社長 7106(代) 渡辺長作 二本松市松岡181 福島県農業協同組合中央会情報課長 0322
0030渡辺到源 福島市森合日向山7 福島時事新聞社社長 (自)2875
下記の表1は,過去4年間におよぶ分館への配本冊数
であるが,その右の数字は昭和34年度までの各分館の蓄
積された県立図書館冊数である。
表1
昭33 100冊ずつ 郡山 1,511冊 若松 1,564冊 昭34 なし(県立図書館引越のため) 平 1,238冊 白河 1,355冊 昭35 200冊ずつ 相馬 1,291冊 田島 1,512冊 昭36 250冊ずつ 計 8,471冊
さて,ブック・モビールの巡回する出張所および青少
年巡回文庫を置く出張所を除くと,分館の担当すべき主
なる区域は,明かに分館の所在する出張所管内と見てい
い。表2は,分館のある出張所管内の人口であるが,こ
のうち一般成人と見られるものが全体の5分の3と概算
することができる。
表2
分館名 主なる担当区域 その人口
(37.8.1現在)郡山 安積郡 182,859人 白河 西白河郡 99,976人 会津若松 北会津郡 108,142人 田島 南会津郡 58,158人 平 石城郡 329,865人 相馬 相馬郡 134,358人 計913,358人 一分館平均人口 152,226人
この概算にしたがえば,1分館平均の一般成人は約10
万人であって,一番沢山配本した昭和36年度においてす
ら,400人について1冊の割であり,これを分館別に一
つ一つ眺めて見ると,平分館は800人について1冊の割
しかない。1分館平均で見ても図書の絶対量が大変少な
いことが分るし,分館別に見ると大変アンバランスであ
ることが分るのである。せめて一つの市町村に対して,
年間60冊,1ヵ月5冊平均,貸出文庫でいえば2箱分く
らいの量は確保していただきたい。
60冊×120市町村=7,200冊
(昨年度250冊×6分館=1,500)
(今年度270冊×6分館=1,620冊)
3) 分館活動の主なるものは「貸出文庫」であるが,
この「貸出文庫」の運営に改善を加えること。
従来の貸出方法を検討して見ると,大きく二つの問題
がひそんでいるように思われる。
その一つは,従来行なってきたグループ貸出………つ
まり「登録された読書グループ」に対して図書を一括し
て貸出す方法から,「個人貸出し」に切り換えられない
か,という問題である。しかし,この問題は,図書の絶
対量が上記の通り非常に少なくて,その上分館には専任
の職員もおらぬ現段階においてどのようにして個人貸出
しを行なうのか,という疑問が起る。そしてもし,個人
貸出しに切り換えたとしたら,分館近辺の住民ばかりが
利用するようになって,分館の周辺にある市,町,村の
住民には全くおよばないのではないか,という心配があ
る。個人貸出しを立前としない現在においてすら,その
傾向が強いことを反省すると,個人貸出しは「言い易く
して実行し難い」と,いわなければならない。やはり分
館周辺の市町村からグループの代表にきてもらって,貸
出しを行なうことが,現段階においてはやむを得ないも
のと思料する。
その二つは,従来の貸出方法は,分館に新しい図書を
送り込んで,ただそれだけですでに登録ずみの読書グル