教育年報1962年(S37)-153/169page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

 1) 読書グループの次代のリーダーを養成すること

 2) 読書グループ同志のつながりを作ること

 3) 分館同志の話合いの機会をより多くもつこと

 4) 何カ月かの契約で,分館の司書員を本館に送っ

   てもらい,その代りとして,その期間だけ本館

   の司書をその分館に派遣して,共に新しい刺戟

   を生み,サービスの徹底を期すること

 5) 出張所ごとにある地公達(地方公民館連絡協議

   会)と連けいを密にすること

 6) 分館の数を増やすこと

 7) 分館ごとに小型のブック・モビールを配置する

   こと

 8) その他考えられる方法

    附記

 (図書館協議会委員名簿)

 横井政吉(県議会厚生文教委員長)

 石黒明正(NHK福島放送局長)

 梅田節子(相馬郡鹿島町教育委員)

 斎藤春次(県小・中PTA連常任評議員)

 佐藤淑子(福島市立第三中学校教諭)

 三本杉国雄(福島市教育委員会教育長)

 菅野定次(福島県立福島高等学校教頭)

 平井博(福島大学学芸学部長)

 山崎義人(郡山市図書館長)

福島県立図書館協議会の委員名簿 (敬称略50音順)

(任期 昭和38年1月11日昭和40年1月10日) 〇印…再任


氏名 住所 役職名
  安斎登代 二本松市東町45 二本松市教育委員
○石黒明正 福島市古川 NHK福島放送局長
  古関順世 福島市本内字南古館16 福島市立福島第二中学校教頭
  木幡久江 田村郡三春町大字過足字舘15 田村郡婦人会連絡協議会長
  斎藤正一 福島市浜田町33 県立福島商業高等学校教頭
○三本杉国雄 福島市天神町6 福島市教育委員会教育長
○平井博 福島市森合西養山34 福島大学学芸学部長
 松井司観 会津若松市千石町5 会津若松市公民館長
○横井政吉 郡山市字北町 福島県議会厚生文教委員長
 吉田茂一 平市字紺屋町44 福島県PTA連絡協議会副会長


 資料についての相談事務こそは,「民衆の大学」とし

ての本命であろう。高度でしかも巾広い知識をもった職

員が各方部から問合わせてくる調査または研究のための

資料について,充分答えられるだけの準備をしていなけ

ればならない。

 資料については,必ずしも本館に所蔵されているもの

に限らず,他館または他機関に所蔵されているものにつ

いても,できるだけ手を広げて,承知している必要がある。

 問合せは,必ずしも県内からのみあるわけではない。

昭和37年度においても大阪,京都,奈良などからの問

合せもあり,かつ夏休み時期になると,他県から長期に

わたって研究に見えている現状である。こういうこと

も奉仕の欄で細かく触れられるものと思う。

 単に,「無料の貸本屋」ではない所以は,この分野に

こそあるといえる。したがってまた,この分野には,す

ぐれたスタッフを必要とする。

・三つ目は,サービスの在り方である。ややもすると,

県の段階も市町村の段階も忘れて,単にサービスすれば

よいという単純な気風がなかったとはいえない。

 県立図書館のサービスは,あくまでも市町村をとおし

てサービスするのであって,その意味では「間接サービ

ス」である。「直接サービス」するのは,あくまでも市

町村の図書館であり,公民館であろう。だから,ブック

モビールにしろ,巡回文庫にせよ,またその他の県立図書館

のサービスは,常に市町村教育委員会と共同で実施

する体制をととのえなければならないはずである。この

点については,まだまだ改良の余地が残されている。

4 教育館として

 県立図書館は,まぎれもなく社会教育施設である。そ

れにもかかわらず,県立図書館の内外に,いまなお社会

教育施設としての自覚が,極めて暖昧のままに放置され

ている傾向がある。

 これは,いろいろな機会に,いろいろな形で,自覚の

稀薄さを露呈しているのであるが,少なくとも内部にお

いては,われわれもまた重大な「人づくり」の一端をに

なっているという自覚に燃えて,次の年度に移りたいも

のである。

 次表は,昭和37年度事業実施状況である。マンネリズ

ムに陥らぬよう,工夫をこらしてゆきたい。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

Copyright (C) 2000-2001 Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。