教育年報1962年(S37)-162/169page

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方法があると思う。

 (1) 自動車文庫によるもの

 (2) 出張所の社会教育担当者によるもの

 (3) 市町村教委によるもの

 (4) 分館によるもの

 これらは,それぞれ単独で行なわれる場合もあるけれ

ども,実際は共同で行たうことが多い。その方がむしろ

効果は大きい。たとえば,37年度においては,田村郡を

重点地区としてとりあげ,読書グループの増加を図っ

た。その結果は,新しく28の読書グループを誕生させる

ことができたけれども,いうまでもなく,この成果は,

出張所ならびに市町村の社会教育担当者の努力に負うと

ころが大きいのである。

昭和37年度における読書グループの増加数

郡別 読書グループ数 会員数
信夫 5 60
伊達 17 372
田村 28 330
本館貸出文庫 4 56
54 818


 上記の表は37年度中に増えた読書グループの数だが,

もちろんごの数字は,はっきり増えたと確認できる自動

車文庫のみの増加数であって,増えたことは予想できる

けれども,数字の上で明確にはとらえられないもの,つ

まり,自動車文庫の巡回の対象になっていない区域,分

館で取扱ったもの,巡回文庫等によるものは含まれてい

ない。もしそれらを含まれていない。もしそれらを含め

ればこの数字は当然大きく変ってくる。

 年間54グループの増加は,いかにも少ないような感じ

を与えるけれども,これは主として次のような理由によ

るものである。つまり,予算の上で自動車文庫に配分さ

れる図書購入費は約50万円である。一冊の単価350円と

みると約1,400冊買えることになる。しかしこれでは,

一つのグループの貸出冊数は平均30冊だから47グループ

に貸す分にしか当らない。もしそれ以上に要求があれ

ば,古い本で我慢してもらうほかはない。いいかえれば,

図書の絶対量を増やすという努力がまず必要なので

ある。

 読書会連絡協議会というのが,県内の三つの地区にあ

って,それぞれ自主的にあるいは,地域の図書館なり公

民館と共同で,読書普及のためのいろいろな事業を進め

ている。そこで,われわれは,地域視聴覚ライブラリー

のように,せめて郡単位に読書会連絡協議会を作れない

ものだろうかと願った。そのために本年度は特に自動車

文庫の運行に当って馬読書グループに貸出しを行なう

と同時に,一方において,つとめて,地教委,公民館等

の職員にお会いして,このことについての意見を求め,

結成の方向に努力したけれども,遂に実現に至らなかっ

た。次年度は本年度の反省に立って強く進めていきたい。

  利用者への奉仕

1.自動車文庫

移動図書館巡回 利用状況(37.1〜12)        ( )内は昭和36年度

区分\コース 信夫・伊達 安達・田村 岩瀬・西白 耶麻 百分比(%)
年間巡回々数 7
(8)
5
(6)
4
(6)
3 19
(23)
 
貸出数冊 10,844
(8,534)
1,288
(1,215)
1,657
(1,337)
975
(515)
14,764
(11,601)
 
利用人員 4,875
(3,386)
531
(473)
557
(549)
272
(190)
6,235
(4,598)
53.8
(51.7)
4,472
(3,367)
476
(379)
124
(303)
284
(231)
5,356
(4,280)
46.2
(48.3)
9,347
(6,753)
1,007
(852)
628
(852)
556
(421)
11,591
(8,878)
100.0
利用冊数  総記 42 1 3 2 48 0.3
哲学 302 27 17 31 377 2.2
歴史・地理 444 48 47 68 607 3.5
社会科学 409 55 44 31 539 3.1
自然科学 110 35 26 17 188 0.7
工学家事 191 11 25 11 238 1.4
産業 214 24 19 20 277 1.6
芸術 112 13 7 13 145 0.9
語学 37 12 9 10 68 0.4
文学 11,843 1,202 1,020 741 14,806 35.9
13,704
(9,567)
1,428
(1,213)
1,217
(1,319)
944
(586)
17,293
(12,685)
100.0


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