教育年報1963年(S38)-079/180page

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 4 産業教育に関する施設・設備の整備とその充実

に重点をおいて下記の事項を実施した・

1 産業教育に関する教育内容および方法の

 改善に係わる事業

 (1)高等学校教育課程(職業教育関係)研究協議会

  の開催

 改訂教育課程の実施上の諸問題点を解明し,あわせて

教員の資質の向上をはかるため,農・工・商・水・家の

各課程から3名づつの助言者を選び,8月中にそれぞれ

の研究問題のもとに,福島・郡山・会津・富岡を会場と

して研究協議会を実施し,その成果を各課程2名の者が

東京大会で発表した。

 (2)高等学校産業教育実技講習会の開催

 産業教育担当者の資質の向上と指導力の充実を期して

主として京浜地区の会社・工場・大学に教員を派遣して

実技研修を実施した。

 (3)産業教育指導者養成講座の開催

 産業教育担当者の資質の向上と,指導能力の充実を図

るため,文部省主催の当該講座に農・工・商・家の各課

程より,それぞれ2〜3名の教員を派遣して中堅産業教

育担当者の資質の向上を図った。

 (4)進路指導講座の開催

 新教育課程の実施に伴ない,進路指導が中学校・高等

学校の特別教育活動において重要な位置を占めることに

なったので,山形大学に10人を派遣し,資質の向上を図

るとともに,8月中に郡山女子高等学校を会場としてそ

の伝達講習会を開催した。

 (5)中学校技術・家庭実技講習会の開催

 中学校技術・家庭中央講習会へ講師となるべき者を6

人派遣し,県内の5会場で伝達講習会を開催した。

2 産業教育に従事する教員または,指導者の

 現職教育とその養成計画の樹立およびその実

 施に係わる事業

 (1)工業教員奨学生制度の実施

 工業教員の充足を促進するため,本年度は,各大学の

工学部に在籍する者を対象として,奨学生制度を設け,

これが確保を図った。

 (2)工業教員内地留学生制度の実施

 工業科の免許状を有するものに対し,最近の技術革新

に対応せしめるため,各大学に派遣してその資質の向上

を期した。

3 産業教育の実施について産業界との協力を

 促進することに係わる事業

 (1)高等学校と技能教育施設との連携の実施

 協三工業株式会社内の技能教育施設と福島工業高等学

校が,学校教育法第45条の2の規定により連携を図り,

技能教育施設内での単位数を,高等学校卒業の単位数と

して認定することとした。

 (2)産業教育振興団体の助成の実施

 産業教育の振興のためには,各種振興団体の協力にま

つところが多きい。本年度における当該団体の助成費は

10万円である。

4 産業教育に関する施設・設備の整備とその

 充実に係わる事業

 (1)新設課程設備・施設

 国策としての産業教育の振興ならびに昭和38年度を始

めとする高等学校入学志願者の急増に備えるため,特に

工業教育振興の見地から施設・設備の充実について次の

とおり実施した。

 福島工業高等学校 電気科3年次・精密機械科2年次

  ・機械科学級増・電気科学級増

 会津工業高等学校 電子科3年次・精密機械科2年次

  ・化学工学科1年次

 勿来工業高等学校 機械科3年次・電気科3年次

・工業化学科3年次・建築科3年次・電子科1年次

 二本松工業高等学校機械科2年次・電気科2年次・

  電子科1年次・土木科1年次・機械科学級増

 喜多方工業高等学校 機械科2年次・電気科2年次・

  工業化学科1年次・機械科学級増

 白河農工高等学校 電気科2年次

 郡山工業高等学校 工業化学科2年次

 小高工業高等学校 電気科2年次・電子科1年次・

精密機械科1年次・化学工学科1年次・機械科1年次

  ・電気科学級増

 平工業高等学校 精密機械科1年次

 郡山西工業高等学校 機械科1年次・電気科1年次・

  化学工学科1年次

 塙高等学校 電気科1年次

   設備計  75,556,000円

   施設計  101,283,000円 (R201 S1394 W165)

 (2)設備更新

 昭和36年度現在,総計で44,790,000円分が設備更新を

必要とするため,昭和38年度においては10か年解消計画

の第3年次分として4,800,000円を計上し,次のとおり

配分した。


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