教育年報1963年(S38)-088/180page
調査事項\学校種別 小学校 中学校 高等学校 県立 町村立 職員を置いている学校数 64 49 60 0 職員の数 公費採用
A県 0 0 0 0 町村 31 36 0 0 PTA等による
採用33 13 60 0 計 64 49 60 0 資格の有無別 司書の資格
が有る者1 3 3 0 司書補の資
格が有る者1 1 11 0 資格が無い者 62 45 46 0 Aについての
職名別事務職員、事
務補佐員等16 16 0 0 学校司書、学
校司書補等13 19 0 0 実習助手等 2 1 0 0
(注) 「職員」とは,いわゆる学校司書,学校司書補そ
の他名称のいかんかかわらず,実質上学校図書館
の事務を担当している者で,教諭,助教諭,講師
以外の職員をいう。
3 学校司書公費化を要望する陳情書
福島教育委員会に対して,県立高校関係の学校司書
一同が,代表を通じ,下記のような陳情書を提出した。
陳 情 書
福島県立高等学校学校司書公費採用について
学校図書館は児童生徒の効果的な学習活動と人格形成
のための読書活動になくてはならない大切な設備であり,
現在図書館主任教諭または司書教諭の本にその運営が
なされているのでありますが,その司書教諭とともに運営上
の実質面のあらゆる仕事に,また,技術的な事務に従事する
学校司書事務職員は,学校図書館にはどうしてもなくては
ならない存在であります。
本来私たちはその専門的な知識がなくては学校司書と
しては一時たりとも勤務するわけにはゆかず,各人が個
々にその専門技術と知識を身につけるため各地の養成機
関に自費で講習を受け,研さんに努め有資各者になった
者も多数おるのであります。
これら私ども学校司書は,すべての学校職員より長時
間の勤務と複雑で多量な仕事を課せられておりますの
に,すべてPTA会費,生徒会費等で雇われており身分
の安定がまったくなく,健康保険等の社会保証にさえ浴
せず安心して職務に専念することが不可能な実状なので
あります。その上公立学校における職員は公務員として
の身分を有する者が配置され,全体のために奉仕するこ
とが本来のあり方であると思うのですが,その中に私たち
のような私費雇用による職員が混じって職員編成をし
ていることは,次のような欠陥があると思われます。
1 無資格,未経験の給与の安い者を採用しなければ
ならないために,常に熟練者を得ることができない。
2 館務に対する責任をとらせることができにくい。
3 人事の指揮命令が不明朗になりやすい。
4 学校司書が意欲をもやして職務に専念できない。
5 教育費の父兄負担を軽減できにくい。
6 他の職員と融和しにくい。
以上この実状をおくみとりくださり,一日も早く公費
をもって御採用くださり,安んじて職務に専念できます
よう御配慮賜りますことを,重ねて御願い申しあげる
次第でございます。
昭和39年1月8日
福島県学校図書館協議会司書部会
部長 草野美紗子
副部長 樋口まさ子
同 滝武子
同 阿久津英子
福島県立高等学校学校司書一同代表
熊田和歌子
真壁栄子
なお,上記陳情書に添付された関係資料の一部を紹介
しておく。
「福島県立高等学校図書館司書の実態一覧」によれば
○勤続年数は平均 4年
○年令は平均して 26,3歳
○給与(月額)の平均は 8,840円
4 研 究 会
第14回福島学校図書館研究大会
(1) 主題
「教育課程に貢献する学校図書館の充実とかつようをはかる。」
学習活動に即応し人間形成に役だつ基本的設備として
の学校図書館は,どのように整備しどのように活用して
いけばよいか,過去13回にわたる研究大会のあとをう
け,特に実務研究に重点をおき研究していく。
(2) 主催
福島県教育委員会 郡山市教育委員会
福島県学校図書館協議会
郡山市学校図書館研究会
安積郡学校図書館研究会
(3) 後援
郡山地区小・中学校長連絡協議会
安積地区小・中学校長連絡協議会
郡山市内高等学校長協議会