教育年報1963年(S38)-089/180page
郡山市図書館
(4)期 日 昭和38年10月28日(月)
(5)会 場 郡山市図書館郡山市児童文化会館
(6)講 師
全国学校図書館協議会事務局 鈴木英二
福島県教育委員会事務局指導主事 斎藤正夫
(7)分科会
テーマと発表者名を記す。
1) 第1分科会
図書の選択と整理(件名目録)
郡山市立赤木小 斎藤常二
2) 第2分科会
図書の配架と運用 相馬市中村二小 田野入重徳
3) 第3分科会
図書以外の資料の整理
福島市立吉井田小 桑原兵永
4) 第4分科会
読書指導 白河市立白河中央中 三瓶悦雄
なお,この大会で特筆すべきことは,司書部会の結成
である。
郡山市内高等学校司書研修会,郡山市学校図書館教育
研究会,福島県学校図書館協議会の三者が発起人となっ
て,「学校司書として,相互の専門技術の向上と教養を
高め,かつ,親ぼくを深める」ために,年100円の加盟
費で,当日,「福島県学校図書館協議会司書部会」を結
成したのである。
5 文部省主催の「学校図書館研究協議会」の
主題と本県よりの参加者
(1)研究協議の主題
1) 教育課程の実施に役だてるため,学校図書館は資料
をどのように収集し,組織化したらよいか。(資料セ
ンター)
2) 望ましい読書の習慣を養うために,学校図書館はど
のような活動を行なったらよいか。(読書指導)
3) 学校図書館を利用するために必要な基礎的知識・技
能・態度を育成するには,どのような指導を行なった
らよいか。(狭義の利用指導)
4) 児童会や生徒会における図書部や図書委員会などの
望ましい活動は,どのように指導したらよいか。(児
童会図書部,生徒図書委員会)
5) 奇書教諭(図書館主任)の望ましいあり方および職
務内容はどうあったらよいか。〔司書教諭(図書館主任)〕
(2)参加者
1) 小学校部会 熱塩加納村立加納小学校長 斎藤英雄
2) 中学校部会 県教育委員会指導主事 斎藤正夫
3) 高等学校部会 県立白河高等学校教諭 中田笑寿
上記研究協議会は,「新教育課程の効果的な実施に資
する」ため,学校図書館運営上の諸問題につき研究協議
しよう,ということで,昭和39年2月4日(火)から2月
5日(水)までの2日間,東京で開催されたものである。
また,参加者は,県教育委員会が推薦した者である。
第11節 教育研究団体
児童生徒の学力の水準を引きあげることは県教委の最
大の課題であるが,学校において授業を充実し,教育水
準の向上発展をはかる要件として,教職員の資質を啓培
し研究意欲の高揚をはかることがだいじである。このた
め県教委は自主的教育研究団体の活動に大きな期待を寄
せるとともに,これに対し毎年財政的援助をはかり,そ
の育成強化につとめてきた。
〇 研究団体の組織と運営について
本県における個々の研究団体は,それぞれその成立過
程を異にするとともに,ユニークな研究活動をみせて大
きな実績をあげてきている。しかし,将来の健全な発展
をねがい,これを育成するうえから検討するとき,本県
の研究団体にも問題なしとしない。すなわち,組織の整
備については,教科等の研究団体のほとんどが小・中・
高等学校を一貫して組織している現状から,これを学校
種別ごとに横に統合して小・中・高等学校それぞれの特
質に即した研究をしやすくすること。また,研究団体が
自主性を確保し,健全に運営できるように自主財源の基
礎を確立すること等の方向を指向して,各研究団体に指
導を行なってきた。
昭和38年度当初においては,一部教科別研究団体が統
合して学校種別ごとに再編成した研究団体が発足した
が,年度後半全教科を包含した福島県小学校教育研究
会,同中学校教育研究会,同高等学校教育研究会が結成
され,会費制も整備して,39年度から新しい研究活動が
展開されることとなった。
〇 38年度の補助金交付について
昭和38年度は文部省より95万円の補助金の配分を受け
たので,これに対し県も同額支出を行ない総額190万円
の補助金を交付することができた。この額は前年の40万
円に比して4.7倍強にあたり,本県の教育研究団体助成
策としては画期的なものとなった。なお,補助対象事業
は,教育研究団体の行なう研究大会,研究調査,研究成
果の刊行,研究図書購入であるが,これらの面における
抜本的な充実発展が期待される。
補助金が交付された研究団体とその配分額は別表のと
おりであるが,交付額の決定をみるまでにとられた観点
は次のとおりである。
1 本年度補助金の交付を受けた研究団体は19団体であ
る。このうち教科等研究団体のなかには,小・中・高