教育年報1963年(S38)-100/180page
昭和38年8月20〜22日,文部省主催による研究協議会
が開催された。本県から,行政,夜間,昼間,通信部会
に計9名を派遣研修した。
渋谷中等教育課長から「定通教育振興策について」講
演があり,技術革新に伴なう産業構造の変化,さらには
新産都市の指定があって,教育殊に勤労青少年の教育に
対する社会的要請が強くなって,後期中等教育の拡充整
備について,いろいろと話を伺い有意義であった。
各部会においては
1) 昼間夜間定時制高校,通信制高校のあり方について
2) 昼間定時制の現状および問題点ならびに改善策について
3) 夜間定時制の現状および問題点ならびに改善策について
4)通信制高校の現状および問題点ならびに改善策について
新教育課程実施に伴う通信制課程における諸問題について
などについて研究発表,訓議を行なった。
(6)定時制分校協議会
昭和33年10月4〜5日,田島高校下郷分校で開催,農
村に働く青少年を対象としての教育について,生徒指
導,分校運営上の問題点が提出され活発な研究協議が行
なわれた。
(7)生徒レクリエーション大会 生活体験発表大会
昭和38年9月15日レクリエーション大会,12月1日体
験発表大会が地区代表者出席のうえ実施された。予選を
通過した生徒だけに,活動的で,勤労と学習の困難性を
克服しつつすすんでいる姿が反映して,スポーツ,体験
の中からの発表に多くの感銘をあたえた。
(8)NHK学園通信高校との協力
昭和38年4月から広域性通信教育が発距して,福島,
会津両高校,須賀川二高が協力校として連けいすること
となった。
(9)技能施設との連けいについて
このことについては,36年10月,第39国会にて学校教
育法45条の2の改正があり,福島市,協三工業株式会社
が申請の結果,委初第16の2号昭和38年4月4日付をも
って指定された。なお協力校は福島工業高検となって連
けいすることとなっている。
このことは,学校教育が地域社会の施設の活用によっ
て,勤労青少年に過重負担とならないよう機会があたえ
られたことであって,画期的なことであり,本県教育,
殊に勤労青少年に対する教育の機会が拡充されたことは
銘記すべきである。