教育年報1963年(S38)-146/180page
この調査はへき地学校における教育の実態,教育上の
諸条件および教員の現状等を総合的に把握して,へき地
学校の教育を改善充実させるための基礎資料を得ること
を目的として行なわれた。
(1)調査範囲
へき地指定をうけている公立の小学校,中学校(へき
地教育振興法施行規則附則第二項および第三項の学校を
含む)およびこれらの学校を所管する市町村教育委員会
(2)調査票および調査事項
市町村教育委員会調査票,管内の学校数,へき地学校
度,市町村の財政力指数,市町村の教育予算の割合。
学校調査票,学校種別,級地別,本土離島別,教職員
数,児童生徒数,出席状況,教育扶助等をうけている児
童生徒の状況,卒業後の状況(中学校)社会文化状況
教員調査票,性別,年令,職名,等級および号給,出
身学校,勤務年数,通勤距離および方法,住宅の状況,
扶養家族の状況,研修会講習会等への出席状況
5 地方教育費の調査(教育行・財政調査)
この調査は,文部省と県教育委員会が毎年協同で実施
しているものである。
目的を要約すると次のとおりである。
(1)地方公共団体が,教育施策を決定するさいに役立
つような,統一様式による正確な基礎資料を作成す
ること。
(2)地方公共団体が,教育費の財源と使途および行政
組織等について,教育費の究極的な負担者である県
民一般に対して実情を報告し,また,教育関係諸機
関に公式の情報を提供すること。
調査の対象は全公立学校と県および地方教育委員会
で,調査の内容は次のとおりであるが,(1)〜(3)までは,
教育費を分野別,財源別,性質別に区分し,その使途に
ついて調査している。
(1)学校教育費の調査。―学校のために要した一切の
経費
(2)社会教育費の調査。―公民館,図書館,体育施設
その他の社会教育費,教育委員会が行なった社会教
育活動費,文化財保護などに要した経費。
(3)教育行政費の調査。―教育委員会の所管する事業
に要した経費。
(4)教育施設に伴う収入に関する調査。―教育委員会
の所管に関する国費,県費の補助金,負担金,寄付
金を除いた収入額。
(5)地方教育行政の調査。―教育委員会の調査日現在
(5月1日)における組織,人的構成等。
調査の結果については,財源,使途などに若干の分析
を加え,「教育費の実態」として,報告書を刊行した。
4 社会教育調査(指定統計第83号)
この調査は,社会教育に関する基本的事項を調査し,
社会教育行政上の基礎資料を得ることを目的として行な
われた。
調査の範囲は次のとおりである。
a 社会教育関係職員調査
(1)教育委員会の事務局において社会教育に関する事務
または技術に従事する職員
(2)社会教育法第15条に規定する社会教育委員
(3)スポーツ振興法第19条に規定する体育指導委員
b 公民館調査
社会教育法第21条に規定する公民館
c 図書館調査
図書館法第2条に規定する図書館
d 博物館調査
(1)博物館法第2条に規定する博物館
(2)博物館法第29条に規定する博物館に相当する施設
e 青年学級調査
青年学級振興法第2条に規定する青年学級
f 社会教育講座調査
教育委員会が開設した社会教育のための講座
g 社会体育施設調査
地方公共団体の長および教育委員会の管理する社会
体育施設
h 調査の期日および期間
昭和38年9月15日現在。ただし社会教育講座調査は
昭和37年度間。
i 調査の結果は,「社会教育調査結果報告書」として
公表した。
5 全国学力調査
全国学力調査は小学校,中学校についてそれぞれ実施
された。次に結果の概要を示す。
(1)実施期日
昭和38年6月26日(小学校)
昭和38年6月26,27日(中学校)
(2)調査に参加した学校数,児童,生徒数
小学校(標本校)
\ 5年 6年 学校数 127校 127校 教科 社会 10,212人 10,165人 理科 10,211人 10,166人