教育年報1963年(S38)-148/180page

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 (2)研 修

1) 研究結果の菅及

2) 長期研修

1 研究結果の普及

 昭和37年度より継続研究として行なってきた「望まし

い学習指導法の研究」および,昭和38年度にとり勢げた

「複式学級におけるプログラムを用いた学習指導法」の

研究について,その内容を理解し,指導のための資料と

して活用することを目的として,出張所の指導主事への

中間報告会を行なった。

 (1)期  日

 昭和38年10月28日,29日の両日

 (2)日程および内容

1) 第1日 研究内容の報告,研究討議

 ・望ましい学習指導法の組織化の原理(所長)

 ・望ましい学習指導法の組織化の研究概要(河野所員)

 ・プログラム学習について(野原,武田研修員)

 ・研究討議(六角所員司会)

2) 第2日 授業参観研究討議

 ・実験学校,安達郡安達町油井小学校の授業参観

 ・国語,社会,算数,理科の分科会にて研究討議

 (3)会  場

 ・安達郡二本松市岳温泉

 ・安達郡安達町油井小学校

 (4)参加者

 本庁ならびに出張所の指導主事

2 長期研修

 (1)目  的

 当研究所の継続研究としてとりあげた「望ましい学習

指導法の組織化の研究」および「プログラムを用いた学

習指導法の研究」に現場の教員を参加させて,これらの

学習指導法を体得させ,帰校後その学校および地域にお

ける当該指導法の推進者とする。

 (2)研修題目

1) 能力に即した家庭学習とその結果を生かした学習指

 導法の研究

2) 複式学級におけるプログラムを用いた学習指導法の

 研究

 (3)研修内容

1) 国語,社会,算数・数学,理科,英語についての教

 材の分析

2) 児童,生徒の思考過程・認識過程の分析

3) 教材の論理と生活の論理に即した学習指導計画案の

 作成

4) 能力に応じた自主的な学習のさせ方

5) 望ましい学習指導過程の樹立

6) 望ましい学習指導過程の実践による検討

7) 社会,理科のプログラムの作成

8) プログラムを用いて効果のある教材の選定

9) 複式学級におけるプログラムを用いた学習指導法

10) 全国学力調査結果の分析

 (4)研修の場所

1) 福島県教育調査研究所

2) 「望ましい学習指導法の組織化」の研究実験学校

  安達郡安達町立油井小学校,伊達郡桑折町立半田醸芳小学校,

福島市立平野小学校,福島市立西根中学校

3) 「プログラムを用いた学習指導法」の研究実験学校

  福島市立山の内小学校

 (5)研修の期間

 昭和38年4月1日より昭和39年3月31日までの1か年間

 (6)研修員

 ・国語 福島三中教諭     長谷川磐雄

 ・社会 福島二中教諭     若林宏道

      須賀川高校教諭    武田奥一

 ・算数 ・数学 福島四中教諭 山川和二

 ・理科 福島二中教諭     花沢繁

      喜多方二中教諭    野原信夫

 ・英語 福島商業高校教諭  田崎宗寿

3 望ましい学習指導法の組織化の研究

 (1)目  的

 児童の生活と学力の関係の研究で,学校間の学力差に

は地域類型よりも,児童の家庭における作業量の差異に

よるものの方が大きく影響していることが明らかにされた。

 また,子どもの家庭における生活の実態は,勉強,遊

び,作業の3領域から見ると,これらが調和的なからみ

合いになっていないことも明にされ,子どもの家庭にお

ける生活指導の必要性が再認識された。

 それに,近時学習指導法の体質改善の線に沿って,児

童の認識過程のすじに合った学習指導法や児童の自己活

動を重視する学習指導法の確立が強くさけばれ,学習の

個別化やフィードバックの重要性が強調されている。

 そこで,従来の復習に重きをおいた宿題による家庭学

習を,能力に応じた予習を主とするものに切り換え,こ


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