教育年報1983年(S58)-284/323page

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 後の評価、学期・学年の評価を内容とした。

  紀要「学習指導と評価に関する研究―第1年次」を刊行

 した。

 3 福島県標準学力診断検査問題の研究

(1) 研究の視点

  この研究は、新教育課程の実施に伴い、当教育センター

 の標準学力診断検査問題を、全面的に改訂・作成するため

 の研究で、継続研究事業である。

  そのため、新学習指導要領に沿った検査問題とすること

 及び県内各校で、自校の児童・生徒の学力で実態を分析、

 把握し教育課程や学習指導の改善に役立て得る検査問題と

 することを視点として研究を進めた。

(2) 研究内容と方法

 1) 福島県標準学力診断検査問題による学力の実態の分析

   所員と小学校教員からなる研究委員会を構成し、1・

  2・3学年の社会科・理科について、昨年度実雄した本

  検査問題による本テストの結果に基づき、県下の児童の

  学力の実態を分析した。

 2) 福島県標準学力診断検査問題の作成

   所員と中学校教員からなる研究委員会を構成し、国語

  科・数学科・英語科について、中学校1学年用の問題の

  作成を行った。

 4 小学校低学年理科指導に関する研究

(1) 研究の趣旨

  身近な自然の事物・現象に直接はたらきかける活動を重

 視し、自然を直観的にとらえる低学年児童の特性を生かし

 て、効果ある理科の授業展開はいかにあるべきか、評価の

 観点、手だても含めて、指導上の問題点に視点をおき、授

 業実践をしながら研究を進めた。

(2) 研究の概要

  小学校1、2年理科で取り扱う32単元について、授業実践

 例と授業活動例を作成した。実践例については研究の趣旨

 に添って、授業実践上のテーマをかかげ、単元の授業を通

 して身につけさせたい能力、態度について述べた。ついで

 1)単元名 2)単元の目標 3)指導計画 4)児童の実態

 5)単元構成と評価 6)授業の実際 ここでは本時のねら

 いをあげて、指導上の留意点も含めて教師のはたらきかけ

 と思考、行動、情意など児童の活動を中心に述べた。7)

 考察 教師の児童に対するはたらきかけや児童の活動の有

 効性について調査し、その結果とテーマを関連させて考察

 を加えた。

  なお低学年では合科的指導による学習効果が期待されて

 おり、教師の総合的指導力の向上が望まれることから指導

 計画の中に理科を中心として図画工作との合科的指導を位

 置づけて実践した例と理科の中に国語や算数の指導内容を

 多くとり入れた指導例を試案としてまとめてある。

  研究成果は指導資料「小学校低学年理科指導」として発

 刊した。

 5 高等学校「理科2」指導に関する研究

(1) 研究の趣旨

   新科目「理科2」は生徒自身が課題を設定して、探求の

  過程をたどりながら研究を進め、科学的知識を深めるとと

  もに課題解決や創造的能力の育成を目標にしている。「理

  科2」の指導に関する具体的な指導資料を作成するべく、

  教材として適切な研究課題例の選択と研究の進め方や実

  験、観察の指導法について研究を行った。

 (2) 研究の概要

   新科目としての「理科2」のあり方、指導計画、研究課

  題設定上の留意点、研究報告書の作成等について考察し、

  課題研究の進め方としてまとめた。次に学習指導要領に示

  されている「理科2」の3つの項目について物理、化学、

  生物、地学の分野から合計36の研究課題例を選定した。1)

  「特定事象についての観察、実験」については、「理科2」

  で学習した内容の応用的実験、観察や日常生活で身近に経

  験している事象から16課題をとりあげた。2)「自然環境に

  ついての調査」では生物・地学に関する野外調査や自然環

  境の調査等14課題をあげた。3)「科学の歴史的事例につい

  ての研究」では科学者がたどって来た探求の過程について、

  生徒に文献等を与え体験させながら学習を進めさせるため

  6課題をあげた。

   いずれもとりあげた研究問題のねらいを明確にし、次い

  で実験、観察の方法を詳しくのべ、おわりに考察と課題に

  ついて指導上の留意点をあげた。研究成果は指導資料「高

  等学校理科2の指導」として発刊した。

 6 学習意欲を高めるための実践的研究

 (1) 研究の視点

   学習意欲を高める心理的治療について、昨年度の理論研

  究をもとに研究協力校での実践研究を行い、指導方法等に

  ついての検証を行う。

 (2) 研究の内容

   学習意欲を高める心理的治療への実践的アプローチ

 (3) 研究の概要

  1) 研究の構想

   ア 研究内容と推進のための具体的手だて

   イ 学習意欲を高める心理的治療について

  2) 研究の実際とその考察

   ア 学習意欲検査でT得点が低い児童生徒の例(小・中)

   イ 学習意欲検査の因子間のばらつきが大きい児童生徒

    の例(小・中)

   ウ 学習意欲検査をもとに自己評価と他者(担任)評価

    を実施しその差の大きい児童生徒の例(小・中)

    ○ 学習意欲の背景となるものをとらえ、それについ

     ての心理的治療の仮説と方法をたて実践する。

  3) 学級における実践の結果

  4) 学習意欲を高める心理的治療の効果

  5) 心理的治療の授業実践のための基本的要件

 4 研究の反省と今後の課題

  1) 研究の進め方についての反省

  2) 今後の課題

  7 教育課程の実施に関する研究

 (1) 研究の視点


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