高等学校における生徒の能力・適正,進路志望等に対応した教育内容,指導方法等の研究開発について-004/82page
乙から古典3まで履修させる学校が多い。また,増加単位設定の本来の趣旨からはなれるけれども,国語にかぎらず,他の教科,科目でも,大学受験のために,増加単位を設けているのが実状である。
「社会」
科目 履修単位数 学校数 倫理・社会
(2)3 1 58 2 57 政治・経済
(2)5 2 58 4 0 3 18 2 38 日本史
(3)7 3 58 6 7 5 11 4 32 3 5 世界史
(3)7 1 58 6 6 5 12 4 22 3 17 地理A
(3)6 2 21 5 0 4 4 3 15 地理B
(3)7 1 37 6 4 5 3 4 5 3 24
倫理・社会,地理A,地理Bは,標準単位数で履修させる学校が大部分であるが,他の科目は1〜2単位の増加が多い。
日本史は,標準単位数で履修させる学校はわずかに5校しかない。これは,日本史は3年で履修することが望ましいとされ,大学受験科目として,選択されるためである。
科目の履修状況は,二,三の例外を除いて,ほとんどすべての学校で,1年で地理Aか地理B,2年で倫理・社会と世界史,3年で政治・経済と日本史を履修するのが定着している。
「数学」
科目 履修単位数 学校数 数学1
(6)8 3 58 7 5 6 50 数学2A
(4)8 1 18 7 0 6 5 5 8 4 4 数学2B
(5)11 2 51 10 3 9 4 8 11 7 9 6 10 5 12 数学3
(5)7 4 40 6 14 5 13 4 2 3 7
数学1は,おおむね,標準単位数で履修させているが,数2,数3は増加単位数を設けている学校が多い。
数2の場合,A,Bのどちらかを選択で履修させる学校が10校あり,女子高校に多い。
数2Bの履修が多いのは,大学受験の準備であろうが,数3を標準単位数を下回って履修させるのは,生徒の実態は握に問題があるように思われる。
「理科」理科は,学年別に履修される科目をあげる。( )の中は,選択によって増加単位を設け,標準単位数