高等学校における生徒の能力・適正,進路志望等に対応した教育内容,指導方法等の研究開発について-006/82page

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にすること。」とある。

この趣旨にしたがって,全日制普通科58校の中で34校(58.6%))において,類型(コース)を設定しているが,その種類は,大きく分けて,文科コース,理科コース,中間(一般)コースになる。文科コース,理科コースは進学希望者のために設けられ,中間(一般)コースは,卒業後直ちに社会に出る生徒たちのために設けられた一般教養コースであり,いわゆる就職コースということができる。

学校によって,文科:理科の2コース,文科・理科・中間の3コース,あるいは進学・中間の2コースのいずれかを設定している。

さらに,類型を設ける時期は,2年次からの場合と,3年次においてのみ設ける場合がある。1年次から類型を設ける会社はない。

2年次から類型を設ける学校  13

 文科・理科の2コース      4

 文科・理科・中間の3コース   4

 進学・中間の2コース      5

3年次に類型を設ける学校   21

 文科・理科の2コース      12

 文科・理科・中間の3コース   6

 進学・中間の2コース      3

次に,選択科目は11校で設けられ、類型設定校と合せて,45校となり,普通科高校の77.6%が、生徒の能力・適性・進路に応じた教育課程の弾力的な編成に努力している。

 2年次から選択科目を設ける学校  3

 3年次に選択科目を設ける学校   8

選択科目にあてられる単位数は,2年次で,4〜6単位,3年次で,4〜12単位である。3年次の選択には,大学受験に必要な科目ととれるよう配慮されている。

(4) 各教科以外の教育活動

ホームルーム及びクラブ活動は,学習指導要領に示された通り,それぞれ,週1時間実施されている。

クラブ活動は,学年のわくをはずして,全校いっせいに展開することができない学校もある。

学校行事の時数は,平均して75〜70時間であり,生徒会活動にあてる時間は31時間である。年間を通して,ほぼ100時間を学校行事と生徒会活動にあてている。

部活動は,すべての学校で実施され,特に,連動部関係に参加する生徒数は,31%に達している。放課後における部活動には,学校の方針によって,時間の制約を設けている場合もある。

2 教育課程実施上の諸問題

昭和48年度から,学年進行によって,改正学習指導要領を基準として,教育課程が編成実施され,本年度をもって,完成年度を迎えたのであるが,3か年の実施状況を省みて,問題点を取り上げてみたい。

(1) 目標

学校教育にかぎらず,目標を定めた人間活動のすべてにおいて,たえず目標への到達状況を確めながら,能率的に,効果的に活動を継続するのは当然のことである。

教育活動については,この能率,効果の点で,ややもすれば,あいまいなところがあり,また,それがあたりまえであるかのように,当事者である教師たちはもちろんのことながら,世間一般にも受け入れられてきた感がある。

最近の,教育工学的発想や,行動心理学を基礎とした学習指導の理論からすれば,教育活動においても,目標を明確にし,たえず,教授学習の状況が,目標達成のために,効率をあげているかどうかを確認することが要求される。

すでに述べたように,本県における普通科高等学


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