高等学校における生徒の能力・適正,進路志望等に対応した教育内容,指導方法等の研究開発について-041/82page

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学力テストの平均点の高い調査校の中でもB1は,危険率5%の有意差で,有意差のなくなる手前のところにあって,B1にB2の間にA・B2に属するものが対照的に存在することが推定される。

こうした点から考えると,中学校教師意識調査と高等学校教師意識調査の比較をもとに国語能力の各項目について考察することが適切と思われるので,そのへんからすすめていくことにする。

4) 中学校教師・意識調査と高等学校教師・意識調査との比較から

中学校教師'意識調査の結果と高校教師・意識調査の結果との差を調べ,その差が+10をこえる調査項目について,各調査校別についてまとめると次の通りになった。

                                           (図3)

調査No. 調査項目 調査校
A B2 B1 C2 C1
  1
1 訓読みの能力    
2 音読みの能力  
3 類似形漢字の読みわけ  
4 音と訓の読みわけ    
5 同じ字のニ通り以上の音の読みわけ      
6 訓読みする漢字を書く能力
7 音読みする漢字を書く能力
8 同音異義の漢字を書きわける  
9 形の似た漢字を書きわける  
10 類義の漢字を書きわける
11 かなづかいを正しく使える能      
12 送りがなを正しく使える能力    
13 句読点を使いこなす能力    
21 助詞・助動詞の用法    
24 文の組みたてをつかむ能力  
25 語句の意味を理解する能力  
26 文脈によって語句を使いわける能力
27 文章の主題・要旨は握能力
28
(1)
語句の意味を文脈の中でとらえる  
28
(2)
語句のかかりうけをとらえる  
28
(3)
指示語の指示内容をとらえる
28
(4)
文体の特徴に注意して読む
29
(1)
事実と意見を読みわける
29
(2)
段落の相互関係をとらえてよむ
30 作老の意図が表現にどういかされているか  
31
(1)
登場人物の心理をよみとる
31
(2)
作者の心情をよみとる
32
(1)
語句を使いわけてかく
32
(2)
語句を適切に選択してかく
32
(3)
語句の照応を正しくしてかく能力
33
(1)
きめられた字数でかく
35
(1)
文の成分の順序をくみたてる
35
(2)
段落ごとにまとめて文章をかく
37 表記に慣れくぎり符号を適切につかってかく
  2
1 説明・解説をよむ能力        
2 論説・評論をよむ能力        
3 詩(短歌・俳句)を読む能力        
4 古典を読解する能力          
5 文学的文章を読む能力    

以上,学力テスト項目と重なる項目である。●は学力テストの結果が全体平均より下にあることを示す。次に,学力テスト項目にない調査項目について示す。


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