高等学校における生徒の能力・適正,進路志望等に対応した教育内容,指導方法等の研究開発について-051/82page

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ら研究をすすめてきた。

このへんで,おそらく大学受験をどうするという声がかかりそうである。「それは無視する」といっても現実の解決にはならない。要は受験科目であろうが,基礎国語のほかは選択受験科目とすれば実践国語ででさえも受験できる。専門の道にすすむ者に対しては,分化国語を必修受験科目にすればよいと一考える。

もちろん,これがすべてにまさるものとは考えていない。ただ,従来のように高校の門の位置を動かさずに,すでに通りぬけた生徒,門からはなれた所でつかれはてヨロケながら歩いている生徒をそのままにして,いま門のところにいる生徒だけ相手にするようなやり方では,もはや高等学校の教育はなりたたないということなのである。たしかに,車やバイクを用意して生徒を門まで運ぶ努力はしているであろう。しかし,どの学校の門も同一位置におく必要はないのではないか。ある学校は門を前にもっていく,ある学校は門をうしろにさげる,というのがこの研究の根本にある発想であり,それこそ生涯教育における高校教育のあり方,国語科教育のあり方を正しくとらえる道につながることなのではあるまいか。


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