高等学校における生徒の能力・適正,進路志望等に対応した教育内容,指導方法等の研究開発について-061/82page
ウ) ハイフン
ケ 慣用的な表現
(ア) 会話における慣用的な表現
※印 現行中学校指導要領
◆印 現行中学校の内容から「英語1」に移行するもの
□現行「英語A」の内容から、※※印および※印のついた部分を削除したもの
(5) 履修の万法
1) 選択制
高校生の能カー適性は,多様化・多層化しており,授業が同一教材を用いて一せい指導をする形態で展開されるならば,学力差の特に著しい場合,上位の生徒はたいくつして不満を示し下位の生徒は内容か理解できずついていけない。
このために能力別や進路別にホームルーム(クラス)を編成して,効果的な授業の実施を図る場合が多いが,生徒に差別感や劣等感をもたせるという訓育上の問題がある。
しかし,高等学校の英語指導にかぎって考えてみれば,外国語は選択教科であり,他のどの教科の場合よりも生徒の学力や学習意欲に差があるので,生徒の能力・適性・進路に応じて選択制をとる必要かあり,履修ガイダンスが適切に行われれば,心理的な悪影響も問題にならないはずである。
「英語1」の履修は,入学当初にほぼすべての生徒によって一せいに開始されるが,単位修得の条件を弾力化し,その後の学習はできるかぎり生徒の実態に応じた形態が展開されなけれはならない。
学年を固定した選択制は柔軟性が失われ,弾力的に連用することが困難であり,また,生徒の中に差別感が生れやすいので,英語の選択は学年を越えた開放講座の設置を前提として実施しなければ効果的でない。
ホームルーム(クラス)単位の授業が,教師側からは操作しやすい形態であるけれども,生徒にとってはいつも望ましいとはかぎらない。
生徒サイドに立って時間割編成上の困難を克服して,できるだけ選択履修の幅を広げ,学力に応じた効果的な学習を可能にするよう努力すべきである。
次に,能力に応じた履修の構造を図示する。