OHPの活用とTP制作の手びき-008/152page
じしくみにしたのがフレネルレンズである。
フレネルレンズは,Bの厚さであってもAの凸レンズと全く同じ働きをするので,自動車のヘッドライトなど投光用のレンズとして広く利用されている。
OHPでは,広い面積の資料面の光を短い焦点距離で集めている。OHPは,フレネルレンズの出現によって実用化できたといえる。
フレネルレンズは,プラスチック板なのでほこりやきずがつきやすい。また熱によって中心部が下へわん曲して,照度むらを起こすことがあるなどの欠点もある。図2 フレネルレンズ
ウ 光源ランプ
OHPの光源ランプには,沃素や臭素を封入したハロゲンランプと,一般映写用として使用されている白熱電球の2種類がある。これらは,それぞれつぎの特徴をもっている。
(ア)白熱映写ランプ・16ミリ映写機やスライド映写機と共用できる。
・価格が安い。
・横倒し使用ができない。(イ)ハロゲンランプ
・発光面が小さく,映写光源として理想的な点光源に近い。
・フイラメントの寿命が長い。
・ガラス面の黒化が少なく,明るさの低下が小さい。
・横倒し使用ができる。
・価格が高い。エ ステージの広さ
OHPにはステージの広さによって次の3種類がある。・170型(170mm×170)・250型(250×250)・380型(380×380)
オ 投映レンズ
(ア)構成枚数投映レンズには,1枚だけのもの,2枚構成のもの,3枚以上で構成されるものなどがある。市販されているものには2枚構成が最も多い。
投映レンズは一般に構成枚数が多いほど,色収差や球面収差が小さくシャープな映像が得られる。(イ)レンズの焦点距離
OHPに使用されているレンズには,焦点距離が210mm前後から350mmぐらいのものま図3 映写ランプ