OHPの活用とTP制作の手びき-020/152page
ア 平行移動法
1枚のシート、またはある部分を直線的に横または上下にあるいは斜めにと直線に沿って移動する方法である。(利用例)
・断層の状況(図12)
・算数P.64平行四辺形の面積
・音楽P.80ハーモニカのふき方イ 回転移動法
ステージ上で重ね合わせたシートのうち1枚を回転させて元になるTPとの動きの経過とか,相互関係などを表現する方法である。
(利用例)
・時計(図13)
・数学P.69合同
・音楽P.80たて笛のふき方
ウ 対称移動法
この方法は対称の中心点または対称軸となる線分に関して図形を移動する方法で,点対称,線対称,面対称がある。(利用例)
・三角形の線対称(図14)6)流動法
偏光板利用法,テクナメーション法とも呼ばれ,TPの必要な部分に,光の継続的な移動による一種の流動状態を起こさせて表示する方法である。
流動法には現在二つの方法がある。一つは偏光紙を貼付する方法で,もう一つは印刷技術により,光の干渉効果を利用した方法である。(前者は自作TPに,後者は市販TPに多くつかわれている。)
(特色)
○目にみえない,あるいは見えにくい動きのある現象を,目に見える具体的な形で示すのでわかりやすい。
○流動状態がはっきり示されるので,学習者に興味をもたせるばかりでなく記憶をいっそう確かなものにすることができる。
図13 回転移動法の例(時計)
長短針回転シートを回転して時刻を示す。図14 対称移動法の例(三角形の線対称)
折り返しシートを対称線を軸に移動させる。図15 流動法の例(血液の循環)
心臓での動脈血・静脈血の流れを具体的に理解させる。