OHPの活用とTP制作の手びき-058/152page
ことなどに着目させる。
そこで,執権政治確立のきっかけとなった承久の変を中心に教材をTP化し,因果関係をは握させたことにねらいをおく。
TP 活用のしかた・留意点 ・チップ ・TP3-1
・TP3-2
◎北条氏が執権となり,源氏に代わって,幕府政治にあたり,承久の変を平定して公家勢力をおさえるとともに御成敗式目の制定によって武家政治を強化したことを理解させる。 ○承久の変の原因,経過,結果をグループで調べ,TPシートにまとめて発表させる。
・発表した共通の要素(例えば,源氏の滅亡,公家の不満・1221年,六波羅探題など)をTPチップにまとめる。・チップの大きさは,2cm×4cm程度がよく,つまみを作り,「いつ」「だれ」「どこ」「なに」ごとに色分けしておくのがよい。
○承久の変と武家政治の因果関係についてたしかめる。・上記のチップを利用して説明させる。
・チップを動かして,原因と経過,経過と結果,原因と結果について補足説明をする。○承久の変の歴史的意義について説明する。
・武家と公家の二元的な政治(二重支配)がくずれ,武家政治一本化への契機となったことを合成分解法をとり入れたTP3-1で説明する。・鎌倉幕府の支配が全国に及んだことを寺護の配置変化図をTP化し説明する。(TP3-2)
(5)学習内容を構造的には握させる例(中学校 公民的分野)
単元 地方自治と住民(住民の権利) TPのねらい 中学3年になると広い視野から抽象的,論理的に考察できる段階に達していると考えられる。この単元は,地域社会における住民の権利や義務と関連させて,地方自治の基本的な考え方を理解させ,地方自治の発展に寄与しようとする住民としての自治意識の基礎を育てることにねらいがある。 住民の権利では,地方公共団体の政治のしくみやはたらきと権利を関連させ,構造的には握させるようにする。そのために合成分解法(部分提示法)をとり入れたTPを作成するのがよい。また,地方自治の現状を広い視野から考察できるように各種の資料をTP化し提示することも必要である。