教師のための統計入門-016/233page
P2 -X=X1 + X2 + X3/3 です。
T うん,そのとおりだね。そうすると,次には, X1, X2, X3 の -X からのずれを考えるわけだ。まず,ここのずれは。
P3 X1 − -Xです。
T 次のここは。
P4 X2 − -Xです。
T 最後のここのずれは。
P5 X3 − -Xです。
T うん,よくできたね。ところで,いま求めた X1− -X, X2− -X, X3− -X らは,データの各値が,平均値からどれだけずれているかを示す値であって,これを偏差といっています。この言葉を使うと,偏差の総和Sはどうなるか,ということになるね。式に書くと……。
P1 S=(X1−-X) + (X2−-X) + (X3−-X)
T それを計算していくと……。
P2 えーと, -X は3つあるから, S=(X1 + X2 + X3)−3-X です。
T それからどうなる。
P ……
T それでおしまいかな。0になるのでは,という予想があったのだが。
T X1 + X2 + X3 と -X との関係は……。
P3 できた!できました,0になります。
T えらいな。では,黒板でやってみてください。
P3 -X = X1 + X2 + X3/3 より, 3-X = X1 + X2 + X3…(1)
一方,S=(X1 + X2 + X3)−3-X…………………(2)
(1)を(2)に代入して,S=0
T お見事。(偏差の総和)=0となったね。これは,A組の場合も,B組の場合もみんな同じで,いつでも(偏差の総和)は0になるんだね。すごいな。みんなの予想は正しかったわけだ。たいしたもんだね。ところで,われわれ