教師のための統計入門-028/233page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

さて,この表では,

X-64.5/10=u  (X-a/c=u)……(イ)

という式で, X を u に変換しています。この変換によって,45点は 4.5−64.5/10=-6 に,14.5点は 14.5−64.5/10=-5 に…100点は 100−64.5/10=3.55 に変換されますから,-6が1人,-5が1人,-4が6人,………3.55が4人とみることになります。

そして,新たに,uの欄,fの欄を組みにしてu の度数分布表とみて,これから fu, fu2 の欄を計算して, u の平均値 -u と u の標準偏差σuを求めるわけです。

変換(イ)式から, -X と -u, とσu との関係は,

○ -X=(仮り平均)+(一定の値)×( u の平均)→-X=a+c-u

○ σ=(一定の値)×(u の標準偏差)  σ=cσu

となります。

このわけを簡単に-X -u との関係ですが, X の値から,1) aをひいて,2) cで割ったもの, u の平均値が-u ですから,この-u をもとにして, X の平均値-X を求めるためには,1),2)の演算はそれぞれ逆のものにして,しかも,1),2)の順序も逆にすればよいことになります。

すなわち, 2) c で割った→ c をかける c-u

       1) a をひいた→ a を加える σ+c-u=-X

というわけです。

次に,σとσuの関係ですが,標準偏差の場合,データの各値 X を図示したとき,その相対的な位置関係は,一定数 a をひいても変わりませんから, X の標準偏差と, X−a の標準偏差とは変わりません。

σとσuの関係


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。