教師のための統計入門-066/233page

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第4章 推定と検定

1. 母平均の区間推定と母比率の区間推定

ここでは,母平均や母比率を,標本を手がかりにして,幅つき,確率つきで推定する方法について説明します。標本は,母集団の一部ですから,一部の情報だけから,母平均や母比率はこれこれの値ですと,ぴたりと,100%の確信をもって断定することは,もとよりできない相談なのです。それでどうしても幅つき,確率つきの推定にならざるを得ませんが,この幅や確率の値は,理論的にきちんと決まっていますから,実用上は十分間に合うのです。

(1) 大標本の場合の母平均の区間推定(母集団分布不明,母標準偏差未知)

この場合の推定は,次の(定理1)を根拠にします。(p163 問22参照)

(定理1) 大きさがN(Nはきわめて大),平均値がm,標準偏差がσの母集団から,大きさnの,すべての標本を抽出し,各標本についてそれぞれ平均値を求めておくと,この平均値たちの分布は,nが大のときは,ほば平均値がm,標準偏差がσ/√nの正規分布をなす。

(定理1)


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