教師のための統計入門-077/233page
前にも述べましたように,〔3〕の信頼区間は,近似的なものでしたから,1),2)の関係を用いて,もう少し幅を大きく考えておけば,更に安全です。すなわち,次の〔3〕'が成り立ちます。この式は,覚え易く,計算も,し易いので,大変便利な式です。
〔3〕' n が大のとき目安として100以上のとき,
1. 母比率 p の,信頼度95% の信頼区間は,
(-p−1/√n, -p+1/√n)
2. 母比率 p の,信頼度99% の信頼区間は,
(-p−3/2√n, -p+3/2√n)〔3〕'から,標本数を n とすると,信頼度95% で,母比率 p を標本比率 -p で推定したときの最大誤差は, 1/√n で表され,信頼度が99% のときの最大誤差は, 1/√n の 3/2倍(1.5倍) とうわけです。
次の表は,標本数 n そのときの母比率 p と標本比率 p との最大誤差 1/√n との関係を示したものです。(信頼度95%)
n 100 400 625 900 1600 2500 10000 1/√n 0.1 0.05 0.04 0.03 0.025 0.02 0.01
この表から,次のことがわかります。