教師のための統計入門-078/233page

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1) n が小のときは,誤差が大きい。( n=100で最大誤差 0.1(10%)

2) 標本数 n が大きくなっても,最大誤差はその割にはそう小さくならない

3) 最大誤差の大きさは,母集団の大きさ N には関係しない。ということは例えば,母集団の大きさが10万であれ100万であれ,その中から,任意に2500の標本を抽出すれば,推定の誤差を2%以下にできる(最大誤差が2% だから)というのですから驚きます。

4) 標本数が400で5% ,900で3% ,という数字は,覚えておくと便利です。

次に,この〔3〕'を用いて,もう一度(例11)を解いてみましょう。

(例11) 県6年生の成績

標本数 n=1623  (1)〔3〕による信頼区間(結果)

小問 正答率%
1 67.3
2 56.8

○ 小問1の信頼度95% の信頼区間は (0.650,0.696)

○ 小問2の信頼度95% の信頼区間は (0.543,0.593)でした。

(2)〔3〕'による信頼区間

○ 小問1について,信頼度95% の信頼区間は,

信頼度95%の信頼区間

○ 小問2について,信頼度99% の信頼区間は,

信頼度99%の信頼区間

さて,この例では,小問1,2の正答率がともに50% (0.5)に近いこともあって,〔3〕を用いても,〔3〕'を用いても,そう大きな違いがありませんでした。正答率が50% からずれるに従って,違いは大きくなります。


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