教師のための統計入門-108/233page

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(例20) 下表左は,ある学年454名の標準テストの結果である。このデータは,一つの正規母集団からの任意標本と考えられるか。
階級 (観察)度数   階級 Z 確率 理論度数
    以上 未満      
10〜19 5 〜19.5 〜-2.22 0.0132 6.0
20〜29 19 19.5〜29.5 -2.22〜-1.59 0.0427 19.4
30〜39 55 29.5〜39.5 -1.59〜-0.95 0.1152 52.3
40〜49 97 39.5〜49.5 -0.95〜-0.31 0.2072 94.1
50〜59 102 49.5〜59.5 -0.31〜0.32 0.2472 112.2
60〜69 100 59.5〜69.5 0.32〜0.96 0.2060 93.5
70〜79 50 69.5〜79.5 0.96〜1.60 0.1137 51.6
80〜89 23 26 79.5〜89.5 1.60〜2.24 0.0423 19.2 24.9
90〜100 3 89.5〜 2.24〜 0.0125 5.7
454 1.000 454

(解) 先ず,左の度数分布表から,平均値と標準偏差を求めますと

平均値:54.4,  標準偏差:15.7

となります。

1. 仮説 H0 :「この標本は,正規母集団からの任意標本である」(母集団は,正規分布をする)

対立仮説 H1 :「この標本は,正規母集団からの任意標本とはいえない」(母集団は正規分布をしない)

この場合,もともと,母平均や母標準偏差は不明なので,これらは与えられたデータの平均値54.4や標準偏差15.7と,それぞれ等しいものと考えます。

2. 仮説 H0 のもとで,理論度数(期待度数)を計算します。

この手順は,次のようになります。

○ 先ず,この場合,得点は離散変量(整数値)で,この分布が連続変量の分布である正規分布に当てはまるかどうかを見よう,と


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