教師のための統計入門-123/233page
前ページ下図で,
(1) の範囲にある点は,数学も理科も平均以上(数学も理科もともによい)
(2) の範囲にある点は,数学は平均以下で理科は平均以上(数学はわるいが理科はよい)
(3) の範囲にある点は,数学も理科もともに平均以下(数学も理科もわるい)
(4) の範囲にある点は,数学は平均以上で理科は平均以下(数学はよいが理科はわるい)
ということを示しています。したがって,
1) 点(x,y)が,(1),(3)の範囲に多くあって,(2),(4)の範囲に少ない場合には,全体として,数学'がよければ理科もよい,数学がわるければ理科もわるい,傾向があることを表しているわけです。このようなとき,XとYとの間には,正の相関があるといいます。そして,各点のちらばりの状態が,右上りの直線に近ければ近いほど,正の強い相関があるといいます。
2) 逆に点(x,y)が,(2),(4)の範囲に多くあって,(1),(3)の範囲に少ない場合には,全体として,数学がわるければ理科はよい,数学がよければ理科はわるい,傾向があることを表しているわけです。このようなとき,XとYとの間には,負の相関がある,といいます。そして,各点のちらばりの状態が,右下りの直線に近ければ近いほど,負の強い相関があるといいます。
3) また,点(x,y)が,(1)〜(4)の範囲に平均して散らばっている場合には,XとYとの間には関連は見られないので、XとYとの間には,相関がないといいます。