教師のための統計入門-141/233page
問6 チェビシェフの定理の証明は,どうするのですか。
(答え) チェビシェフの定理は,「どんなデータにおいても平均値xからのずれが,標準偏差σのk倍より小のものは,全体の 1−1/k2 以上ある」,というものでした。
いま,データが,N個の数値で,このうち, X1, X2………,Xn の n 個が, X からのずれが,σの k倍より小のもので,残りの Xn+1, Xn+2,………,-XN の (N-n) 個は, -X からのずれが,σの k倍以上であるものとします。
これは,平均値 X からのずれが,標準偏差σの k倍以上ずれているものの割合は, 1/k2 以下である,ことを示しています。チェビシェフの定理を,この形で述べることもあります。
2)を変形して, n/N≧1-1/k2 これで,上に述べた,チェビシェフの定理が証明されたことになります。