教師のための統計入門-161/233page

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(例) 下の表は,あるテストの小問1と小問2の間の相関関係を調べるために作ったものである。φ係数を求め,更にψ=0の検定をせよ。
小問2/小問1 正答数 誤答数
正答数 58 16 74
誤答数 23 11 34
81 27 108

(答え) 例の答え

(電) 分子:MC58×11(M+)16×23(M-)MR,分母:81×27×74×34=√,逆数計算をすると簡単です。

次に,ψ,=0を検定します。これは,p130で説明した, X2 分布を用いた独立性の検定になります。

1. 仮説 H0 :「小問1と小問2とは,無関係(独立)である」

2. X2 = nφ2 =108(58×11-16×23)2/81×27×74×34=108×(0.115……)2≒1.43

これは,ψ=0.115……を用いて計算したものです。

(電) 0.115102313×=×108=

直接計算する場合は,

(電) MC58×11(M+)16×23(M-)MR×=×108÷81÷27÷74÷34=

3. 危険率を5%とします。自由度は1ですから,表より

X2 (1,0.05)=3.84

4. X2 =1.43, X2 (1,0.05)=3.84

  ∴ X2 < X2 (1,0.05)

5. よって,危険率5% で,仮 H0 は棄却しない。

すなわち,小問1と小問2とは,無関係である。

なお,ψ係数は,このごろSP表について,小問間の関連の度合いをみるために使われてきています。


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