教師のための統計入門-178/233page
この場合は,n個の点のうち,不等式
y≦1/x+1
を満たす点の数rを求めて,3)より log10e の近似値を求めます。教科書に対数表がないときには,これをプリントして渡しておきます。
つぎに,これらの実験における誤差の限界εと,試行回数nについて考えます。3つの例の斜線部分について,それぞれ p とおきますと,
p は,無限母集団における母比率を表し, r/n=-p は,この無限母集団から任意に抽出された大きさ n の標本の比率を表している,と考えることができます。したがって, p74の(注) から,(1.96は2として)信頼度95% で,不等式 | p−-p | < 2√pq/n が成り立ち,さらに,
同様にして,信頼度99% のときは,およそ 9/4ε2 ≦ n ( | p−p | < 3√pq/nより) が成り立ちます。したがって,誤差の限界εと,試行回数 n との関係は,次表
のようになります。
誤差の限界ε 0.1 0.01 0.001 0.0001 0.00001 試行回数n 信頼度95% 100回 10000 1000000 1億 100億 信頼度99% 225回 22500 2250000 2億2500万 225億