教師のための統計入門-202/233page

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える手がかりになるかも知れません。

(注)

○ 事前テスト……仮説を授業におろす前に実施するテストで,その内容は,児童・生徒が,仮説をおろした授業(実験)の終了時点で身につけていなければならないことがらに関するものです。

○ 事後テスト……事前テストの問題を組みかえたり,表現を少しかえたりした問題で,仮説をおろした授業(実験)終了後に実施します。

事前テストの各小問の正答率は,およそ30%以内ぐらいのものにします。はじめから,あまり正答率の高い問題は,仮説の効果をみるのに適当でないと思われるからです。

それで,事前テストの問題は少し多く作っておき,事前テストの結果正答率の高いものを除いたあとの小問をまとめて,あらためてそれを事前テストの問題とみることにし,これを組みかえるなどして事後テストの問題とします。ただし,問題数が減った場合は,事後テストにあてる時間は修正する必要があります。

また,事前テストについては,これから学習する内容についてのテストであり,できなくて当たり前なので,心配しないよう,あらかじめ児童・生徒に話しておくようにします。

○ 把持テスト……事後テスト実施後,仮説をおろした授業内容については意図的に指導しないでおき,一定期間(およそ1か月程度)後に,事後テストの問題を組みかえたりした問題で実施するテストをいいます。仮説が,学習事項の定着に関するものであるとき,その効果を判定するために実施します。

それでは,次に,一群法での仮説の効果を,数量的に測るものさしとしての意味を持つ有効度指数や把持率について説明することにします。

1) 有効度指数(のび率ともいう)とその求め方


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