教師のための統計入門-203/233page

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有効度指数は,次式によって,各小問ごとに求めるのがふつうです。

有効度指数

(有効度指数)=(事後テストの正答者数)-(事前テストの正答者数)/(両テストともに受験した人数)-(事前テストの正答者数)×100

=a-b/N-b×100……(A)

ある小問について,事後テストで考えられる最高の成績は,全受験者N人が全部正答の場合です。このとき,事前テストの正答者数を6人としますと,事前テストからみた「のび」は(N-b)人で,これが最高の「のび」を示します。それが現実には,事後テストでa人だけが正答者だとしますと,事前テストからみた「のび」ば,(a-b)人です。

有効度指数は,(N-b)人の最高の「のび」を100として,(a-b)人の「のび」の割合を数値で表したものです。

有効度指数の最大の値は100で,100以上になることはありません。有効度指数が100というのは,(A)式でa=Nのとき,すなわち,事後テストで全員正答の場合です。

さて,有効度指数信,100に近ければ近いほど,その小問については仮説の効果があったと判定しますが,この数値がどれだけになれば仮説が有効であったと判定してよいのか,基準となるものは何もありません。

それで,平素の,他教材での有効度指数と比較して,その仮説の効果を判定することになります。このためには,過去の指導資料を大切に保存し,活用しなければなりません。(p214参照)

つまり,研究は,過去の経験のつみ重ねの上になされるもので,なかなか大変です。

次に,(表1)によって,小問ごとに有効度指数を求めてみましょう。


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