教師のための統計入門-205/233page
なお,この場合,学級の人数が30〜45人ぐらいで少ないので,有効度指数や正答率,それに次に説明する把持率などは,小数第1位を四捨五入して,整数値で求めておけばよいでしょう。
(表2)は,(表1)の諸結果を見やすくまとめたものです。ここで,変容のグラフとは,事前テスト,事後テストの正答率をグラフに表したものです。研究物としてレポートにまとめる場合には,この(表2)をのせておけばよいでしょう。ただし,このまとめ方はいろいろありますので,これにとらわれず,自分で工夫してみてください。
2) 把持率(定着率ともいう)とその求め方
一群法での仮説が,学習事項の定着に関するものである場合に,仮説の効果を測定するものとして,把持率が用いられます。
把持率は,次式(B)によって,小問ごとに求めます。
事後テスト← 1か月程度 →把持テスト
(把持率)=(事後テストの正答者のうち,把持テストの正答者数)/(事後テストの正答者数)×100……(B)
把持率は,事後テストの正答者のうち,一定期間後も実験教材内容を把持していた者の割合を示す数値で,この数値の大小で,定着の度合いを判定しようというのです。事後テストの正答者が,把持テストで全員正答のとき,把持率は最高の100になります。
仮説が有効であれば,把持の度合も高くなり,把持率が100に近ければ近いほど仮説が有効であったと判定します。
しかし,この数値が,どれだけになれば仮説が有効であったと判定してよいのか,基準となるものは何もありません。
それで,これも有効度指数の場合と同じように,平素の他教材での把持率と比較して,仮説の効果を判定することになります。
次に,(表3)によって,小問ごとの把持率を求めてみましょう。