研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-012/96page

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きます。習熟度別学習の所期の目的を達成させるためには,とくに,学業指導と進路指導を教育課程の中に有機的に位置づけることが,必要でしょう。

6 教育課程評価の重視

 習熟度別学習を目指す教育課程の改善を図るためには,教育目標を重点化し,それを具体化して基準をつくり,評価します。この場合,到達目標を「観点」として設定し,その到達の度合いによって評価してゆくのか,目標との関連か鮮明になるので,すぐれた方法といえます。

 そして,形成的に教育課程の実施途中で改善を図り,また,総括的に年度末に評価して,次年度の計画改善に生かしてゆきます。

 教育課程においても,目標があれば評価かあるのは当然です。評価活動を充実させて,習熟度別学習を目指す教育課程が,有効に機能するようにしたいものです。

7 習熟度別学習を可能にする教育課程の弾力的運営とは,どのようなことをいうのでしょうか。

 生徒の学力の多様化に伴い,学習不適応の生徒か増え,その救済のためには思い切った,教育課程の弾力化か求められており,また,習熟度別学習指導を成功させるためには,教育課程の弾力的運営で,これをバックアップすることか必要なことは,前述のとおりです。

 現在の教育課程で行われている弾力化は,主として,類型制(コース制)をとっています。すなわち,生徒の進路に合わせて,進学に便利なコース,就職に便利なコース,さらに,進学には,文科系,理科系のコースなどかとられています。しかし,コース制では,なお,科目選択の余地は限られ,習熟度の幅に応じた選択制とまではゆきません。また,コース間の移動も簡単にはできず固定的です。

 新学習指導要領は,多様化する生徒の能力の実態に応じられるように,種々


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