研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-024/96page
5 習熟度別学習の評定
習熟度別学習の評定は,習熟度の多様な生徒に応じられる弾力的なものが要求されています。到達度評価・学習参加度評価・伸長度評価のうち後の二つが,最も弾力化に応じられる評価だと思います。学校の実態によっては,下図以上に態度の評価に配点を高くすることもよいでしょう。習熟度が低くても,学習態度が加派だという点を十分評価・評定してやることは,単に「落ちこぼれ」を救うという点からだけではなく,人間性教育の視点からも大切なことです。
習熟度別学級の場合は,学級ごとに到達目標を違わせ,学級ごとに別々の基準で評定することが考えられます。調査書記入の場合が問題になりますが文部省研究指定校の相馬女子高校では,対外的に生徒が不利にならないように,基礎学級の生徒でも,高校卒業生として必要な基礎・基本を身につけた旨を明記し,社会生活を送るに足る学力の評定であることを付記して,この問題を解決しています。
それにしても,今後の研究にまつ分野であろうと思います。一例を図で示せば,次のとおりです。
〔対外的には調査書に評定の仕方を明示する〕
図8 習熟度別学習の評定の仕方の一例