研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-035/96page

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(1)知能検査

 各教科・科目の学習内容を理解し,問題を解決するだけの,知的能力があるかどうかの診断が可能になり,また,どの程度の習熟が期待できるかという予測を立てるめやすともなります。

(2)標準学力検査

 全国又は県との学力水準の比較や領域別の長短の診断ができ,学力評価のための客観的な把握が可能になります。さらに,知能検査との組み合わせによって,個人の能力が望ましい姿で発揮されているかどうかを,把握する新成就値の算出ができます。新成就値(=学力偏差値−知能対応学力偏差値)が−7以下のアンダー・アチーバーは,何らかの原因によって,学力を十分発揮できないわけですから,その原因をつきとめ,その指導のあり方を検討する必要があります。一般に学業不振は,学習能力(多く知能で表す。)に比して,学業成績が低い場合を指します。判断の基準として,いま述べた新成就値−7以下の場合と,標準学力検査の偏差値で50以下,指数で100以下で,知能検査の偏差値が40以上,指数で85以上に該当する場合が考えられます。一般に,学業不振の背景としては,

 1)性格的要因(意志が弱く意欲がわかないなど)

 2)環境的要因(親子・友人関係に問題があり,落ち着けないなど)

 3)身体的要因(虚弱または視力・聴力に障害があり,根気が続かないなど)

 4)学力・学習方法上の要因(基礎学力が定着していないとか,学習の仕方に問題があるなど)等が考えられますが,実際には,これらの要因のうち,いくつかが重複している場合が多いようです。

(3)学習適応性検査(AAI)

 知能検査,標準学力検査を実施して知能相応の学力が得られない,いわゆるアンダー・アチーバーの生徒がいるとき,あるいは一般に,学力をもっと伸ばすためには,学力向上を阻害している要因を取り除き,学習場面にうまく適応してゆくように指導することが必要です。そのためには,生徒がどの


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