研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-040/96page

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れます。

 以上習熟度別学習集団の類型について述べましたが,これらのものを固定的にとらえることなく,生徒の実態に応じて,よりよき学習の形態の研究を積み重ねながら,実践する必要があるでしょう。

15 習熟度別学級編成をする場合の配慮事項について,知りたいのですが。

1 学級編成の基準と方法

 学級編成上の基準を何に置くかということは,習熟度別学級編成を行う上で極めて重要なことです。習熟度別学級編成の実施校において,入試,期末テスト,実力テスト等の基準によって,機械的に学級編成を行っている例が見られます。しかし,これらの基準は,必ずしもその後の学習に対する習熟度の測定にはなっていないので,これらの基準だけによる学級編成には問題があります。学級編成を行うに当たっては,教科の特性や教材の構造,学習過程等を分析しなから,少なくともある期間個別指導を加味した授業を行った上で,生徒の実態を明らかにし,一人ひとりのつまずきを診断するなどして,問題点を分析し学級編成のための,より詳細な資料を整えることが必要です。また,編成に当たっては,生徒に選択の自由を認め,希望を加味することは,生徒への心理的影響を柔げ主体的学習への意欲を高める意味においても重要です。しかし,あまりに上位学級への志向が強く,結果的には,学習へのざ折感をもったとする例もあるので,場合によっては,担当教師の面接指導(カウンセリング)を通して,生徒の習熟度や適性等を勘案していくことも大切です。

2 編成替え

 習熟度別学習は能力別学習と異なり,生徒の習熟度を固定的でなく,努力によって変容し得るものとしてとらえています。したがって,とくに習熟度


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