研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-046/96page

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5 習熟度別学習と授業過程

17 習熟度に応じた授業過程の改善は,どのようにしたらよいでしょうか。

1 授業

 授業は,生徒にとって,学校生活の中心となるものです。充実した毎時の授業は充実した学校生活をもたらします。授業が,教科指導の中でどのような位置にあるかを図12で示します。二重の点線で囲まれた位置に授業があります。簡単にいえば、指導計画と評価の橋渡しをしているのが授業です。そして,評価は,たんに授業における教材の理解や習得にかかわるだけでなしに,教育目標の達成にまでかかわっていることがわかります。

 このようにしてみると,生徒が授業についてゆけないまま放置されたり,理解することのできない授業の連続であったりすることは,教育目標へ到達する手がかりを失ったも同然の状態に陥っていることになります。授業の充実が学校教育においていかに大切であるかを,改めて考えさせられます。

2 学習内容の習熟の程度に応じた授業過程の改善

 授業過程とは,学習者の側からみれば,ひとつの教材単位を学びとっていくプロセス(学習過程)のことであり、教授者の側からいえば,ひとつの教材単位を教授していくプロセス(教授過程又は指導過程)のことをいいます。ここで,教材単位とは,教材として内容的に緊密にまとまりをもったものをいい,それの指導に要する時間が2〜8時間ぐらいのものをいいます。

 さて,授業過程は,図12に示したように<計画>段階における各種の指導計画と深いかかわりを持っています。したがって,授業過程の改善は,「毎時の授業」,「小単元」あるいは,「単元」の指導計画の各段階を,十分考慮した上で行わなければなりません。

 次に,授業過程の改善の例を,図13を用いて説明します。


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