研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-064/96page
自然に,何らかの向上目標が満たされるなどと考えるのは適当ではありません。なぜならこの場合,向上目標として設定されるような高次の能力や価値などは,具体的個別的な知識や技能,あるいは体験などの積み重ね以上のものであるし,また,これらを集積した総合的な成果は,必ずしも1学期や1学年の間に現れるとは限らないからです。
次に,この説による領域と到達性から見た目標類型を表にしたものを掲げておきます。
表4 領域と到達性からみた目標類型
目標類型 達成目標 向上目標 体験目標 領域 認知的 知識
理解
等論理的思考力
創造性
等発見
等情意的 興味
関心
等態度
価値観
等触れ合い
感動
等精神運動的 技能
技術
等練達
等技術的達成
等到達性 確認の基本視点 目標として規定されている通りにできるようになったかどうか 目標として規定されている方向への向上がみられるかどうか 目標として規定されている体験が生じたかどうか 性格 特定の教育活動の直接的な成果 多様な教育活動の複合的総合的な成果 教育活動に内在する特定の経験 確認に適した時期 授業中
単元末
学期未
学年末学期末
学年末授業中
単元末(到達度評価の理論と教育革新 梶田叡一編 明治図書)