研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-065/96page
23 診断的評価,形成的評価,総括的評価について,説明してください。
診断的評価,形成的評価,総括的評価の三つの評価は,指導・学習の過程のどの時点で,何のために行うのか,その時期と目的の違いによって分けられたもので,1976年スクリバンによって提唱されました。
(1)診断的評価
診断的評価とは,個人又は集団に対し,一定の指導計画が実施される以前に,よりよい指導計画を立案するための資料を求める目的で行う評価をいいます。診断的評価は,その内容によって,大きく二つに分けることができます。
一つは,主として,学年あるいは学期始めに,その期間中を通じて,生徒の指導に必要な情報を得る目的で行うもので,これを長期的診断評価ということもあります。この評価の対象となるものは,個々の生徒の知能・興味・性格・適性やレディネス等ですが,普通これらは,標準化された知能検査,興味・性格・適応性検査,標準学力テスト等の結果で評価されます。
もう一つは,各教科の単元の指導計画の前に行われるレディネステストや事前テストによる評価で,これを短期的診断評価ということもあります。この評価は,単元の学習に入る前に,その単元の学習を成就するのに必要とされる基礎学力を診断し,その結果基礎学力が十分でないときには,これを高める補充指導をしたり,あるいは,その単元の指導計画を修正したりするために行われます。
なお,標準化されたテストの結果は,相対評価ですが,レディネステスト事前テスト等は,絶対評価で,評価します。
(2)形成的評価
形成的評価ということばは,スクリバンが初めてこれを用いたのですが,