研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-070/96page
(図16)の(イ)の部分について説明します。この部分の流れ図は,自然学級の中で,一つの教材(配当時間は,およそ8時間以内程度)を指導する際に取り入れた習熟度別学習指導の一案です。この部分の上の方から説明します。
1)
この部分は,一つの教材を指導する前に,診断的評価を行うことを意味します。具体的には,レディネステストや事前テストの実施を意味し,もしも,レディネステストの結果,この教材に対するレディネスが欠落している生徒には,この教材の学習に入る前に,補充指導を行うことになります。また,事前テストの結果を参考にして,指導計画の修正などを行うことを示しています。しかし,この部分は,必ずしもテストによる必要はなく,発問し,生徒の答えからレディネスを診断したり,の中で,レディネスを診断し,補充したりしながら新しい教材を指導していく場合もあります。
2)
この部分は,新しい教材を指導する際の指導の導入部分で,これから,およそ8時間以内の時間で,生徒が学習する内容と,その学習が終了した時点で生徒が到達していなければならない到達目標と,その目標の到達度を判定するための到達度評価問題を提示(プリントして渡すなど)し,生徒に,これからの学習に対する見通しを持たせるために行うものです。
3)
この部分は,その教材についての授業を実施することを意味します。その際1時間の授業過程においては,必要に応じ
図18