研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-073/96page
別化を図るために,十分な時間をとることになりますので,増単位をするとか,あらかじめ教材等の精選を行うとかして,これに当てる時間を生みだすなどの工夫が必要になります。
(2)習熟度別学級を編成する場合の例この場合は,ある時点で,習熟度別学級A,Bなどを編成することになりますが,この学級の編成に当たっては,事前に,生徒や父兄に,各学級での学習内容やその進め方の違いなどについてよく説明し,十分納得させた上で最終的には,生徒の希望によって学級を選択させるようにします。
この場合,教科によっては,学期の区切りごとなどでの生徒の学級間の移動はしないことも考えられます。なぜなら,教科によっては,学習内容もその進め方も違う学級の間の移動は無理なこともあり,無理を承知で移動させるよりは,むしろ,各学級ごとに,それぞれの目標に向かって努力させ,学級ごとに,レベルの向上をはかるべきだとも考えられるからです。
このように,学級間の移動のない場合の評価,評定は,各学級ごとに独自に行うことになりますから,各学級内での評価,評定の仕方には,1の場合の評価,評定の仕方が参考になると思います。
これに対して,学期の区切りごとなどで,生徒の学級間の移動を考える場合,評価の仕方については,各学級ともに1の評価の仕方が参考になると思いますが,最終的な学年末の評定の仕方については,新たに考えなければなりません。これは,実際に大変難しい問題ですので,十分検討し,実態に応じた,評定に関する内規を作らなければなりません。